市内ホテルで夜間火災想定 小樽市消防本部

 小樽市消防本部では、これから迎える歳末に向けて混雑が予想される宿泊施設において、12月8日(木)11:30から、夜間の火災発生を想定した防火管理体制の検証を、天然温泉灯の湯ドーミーイン PREMIUM小樽(稲穂3・山本雄也支配人)で実施し、ホテルスタッフ2名が参加し、その訓練の様子を消防職員5名で検証した。

 

 国が示す「旅館・ホテル等における夜間の防火管理体制指導マニュアル」に基づき、最も条件の悪い夜間帯の火災を想定し、初期消火・消防機関への通報及び宿泊者の避難誘導訓練を実施。その状況を消防職員が検証し、防火安全性の向上を図ることを目的としている。

 

 夜間に同ホテルの501室で火災が発生したと想定。館内に火災を知らせる火災報知器の警報音が鳴り響き、スタッフ2名のうち1名が火災発生を確認するため現場へ、もう1名が事務所の火災通報装置を使って119番通報を行った。

 

 スタッフ1名は、火災発生の5階の客室へ駆けつけ火災発生を確認し、火災発生をスタッフに伝えた。同階にある消火栓からホースを伸ばし初期消火を試みたが失敗。その階の全客室を回り火災発生を知らせ避難するよう呼びかけ、6階の全客室も同様に行った。

 

 終了後、参加者全員がフロントに集まり、同本部・阿部博康予防課長等から「基準となるタイムは、5階で9分・6階で12分となり、基準タイムより早くスムーズに行われていたが、実際の発生時には、宿泊客もいてさらにもう少し時間がかかるため、訓練を重ねて精度を高めてもらいたい」と訓練の講評を述べた。

 

 山本支配人は、「赴任して5ヶ月だが、参加したスタッフは、細かいミスはあったが手際良くやっていたと思う。複合ビルなので火災訓練が年4回あり、しっかりと防火体制を作り、全スタッフが集中して行っていきたい。皆さんに安心してご利用してもらいたい」と話した。

 

 小樽市内では、3階建て以上のホテル・旅館35施設が同訓練の対象となる。3年をめどに定期的に実施されている。

 

 ◎小樽市消防本部ホームページ(外部)

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