伊藤整ゆかりの地・塩谷ゴロダの丘 揺れるアイスキャンドルの灯

 第25回小樽雪あかりの路の開幕に合わせ、伊藤整ゆかりの地・塩谷の伊藤整文学碑広場(通称:ゴロダの丘)を3年ぶり15回目のあかりの路会場として、2月11日(土)・12日(日)の2日間だけ開催された。

 

 イベント名は、伊藤整(1905〜1969)の詩集「雪明かりの路」に由来していることから、地元の有志が集まる塩谷桃内雪あかりの路実行委員会(今堀政蔵委員長)が主力となって、2週間かけて熱心に会場づくりに励み、1日700〜800個の灯をともして幻想的な光景を醸し出し、毎回人気スポットとなっている。

 

 伊藤整は、松前郡炭焼沢村(現松前町)に生まれ、翌年には、忍路郡塩谷村字伍助沢番外地に移転。上京する23歳までを過ごしている。

 

 海が見渡せるゴロダの丘に、1970(昭和45)年5月に伊藤整文学碑を建立。「海の捨児」が刻まれている。

 

 同氏が市立塩谷小学校の校歌を作詞した縁もあり、子どもたちも設営に協力。野球ボールを2個合わせたくらいの雪だるま200個を並べたコーナーや、地域住民手作りの毛糸の帽子をかぶせた雪だるまもお目見えし、撮影スポットを演出。

 

 業者特注のアイスキャンドルはロウソクの耀きが違い、会場のアクセントになっている。木々に吊るされたアイスキャンドルなど、のどかで海が見えるゴロダの丘ならではのあかりの路会場は、根強い人気がある。

 

 初日は開会式も開かれ、伊藤整の詩集「雪明かりの路」から「雪夜」の朗読を行い、子どもたちも大勢参加し沢山の来場者で溢れ、駐車場は満車状態が続いたという。

 

 2日目も風もなく穏やかな雪あかり日和となり、同実行委員会メンバーは、ロウソクを点灯しながら会場を巡回し、「3年ぶりの開催に、設営は大変だが大勢の人が来てくれて良かった」と話していた。

 

 ◎小樽雪あかりの路HP(外部)

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