小樽市長橋なえぼ公園 カタクリ群生地が満開

 小樽市にある長橋なえぼ公園(幸1)では、新名所として整備を進めていたカタクリ群生地が、4月20日(木)頃から満開を迎え、多くの散策客が立ち寄り、春の清々しい空気の中カタクリを鑑賞していた。

 

 カタクリは、種子から発芽して花をつけるまで8、9年ほどかかる植物で、同公園にまとまった株を発見した同園の山本謙也指導員が、笹を刈るなど株を保護し、カタクリの群生の整備を始めた。

 

 公園の中心散策路から280m奥地に第1カタクリ群生地、さらに斜面を進むと第2カタクリ群生地がある。

 

 満開2日目となる21日(金)は朝から快晴で、カタクリをはじめとする、春の妖精(スプリング・エフェメラル)日和となった。群生地まで立て看板の案内があり迷うことはなく、周辺の草木を愛でながら進むと群生地に到着。斜面を這うようにカタクリが一面に咲き、第1群生地は横100m×縦50mをロープで囲み、ロープの外から撮影を行った。

 

 カタクリは、地面に懸命に根を張り、時折強い風が吹いても左右に揺れるだけで、可憐だが力強さを感じる。群生地までの道端にもカタクリが咲き、群生地側の木にはシジュウカラが巣作りに励んでいた。

 

 山本指導員によると、「満開を迎え、この後1週間以上は見られ、4月下旬頃までは楽しめる。昨年よりも1週間ほど早い。あと2、3年後にはもっとまとまって咲く」と話していた。

 

 群生地の途中には、鮮やかな黄色の花のエゾノリュウキンカ(通称ヤチブキ)が咲き、ブルーの花のエゾエンゴサクの群生や、白樺並木にはキバナノアマナの群生も楽しめる。

 

カタクリ エゾエンゴサク エゾノリュウキンカ キバナノアマナ シジュウカラ

 

 

 同園は桜の名所のひとつで、エゾヤマザクラが昨日・今日から咲き始め、26日頃に満開となり4月末には終わる。その間にソメイヨシノが咲き始める。

 

 今後は、可憐な花をつけるヒトリシズカやからまつの実、つぼ型の白い花のオオアマドロコが咲き始める。

 

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