小樽市消防職員横領の疑い 任意団体資金使いこみか?

 小樽市消防本部(見山義秋消防長)は、3月19日(火)13:00から、見山消防長・入江直樹消防次長・阿部博康総務課長が出席し、消防職員による横領の疑い事案の発生について緊急記者会見を行った。

 

 消防本部一般職の50歳代職員は、消防職員の環境改善を目的とする市消防職員が組織する任意団体の小樽市消防職員行政研究会事務局長を、2013(平成25)年から現在まで務め、会務として任されていた行政研究会の会費等の活動資金約1,000万円を使い込んだと、8(金)18:00頃、自ら小樽警察署へ自首したと、同日20:10頃、警察職員から消防署に連絡が入った。

 

 それ以降、事実確認のため、同警察署及び行政研究会役員から情報を収集しているところで、無くなった金額など横領の実態や動機・金銭の使途などは確認できていない。

 

 同職員は、1993(平成5)年から勤務し、問題行動もなく人に迷惑をかける行為などはなかった。

 

 2013(平成25)年から事務局長となり、1人で会計を担っていたため、2021(令和3)年度の会計監査で、資産として1,100万円程度あったことは分かっているが、預貯金がいくらあったかは不明。ほぼ無くなっていることを11日(月)に確認した。

 

 同行政研究会は、1977(昭和52)年頃に小樽市消防職員が任意で発足。2022(令和4)年度の会員数は206人。管理職は入会することができない。最近では、育休についての研修会を実施し、職場の環境改善に努めていた。

 

 事案発生を受けて、15日(金)に管理職を集め、公金や準公金についての管理を改めて徹底し、職場内でのサークルや同期会・親睦会など規模の大小に関わらず、改めて会計に関して確認を促した。

 

 また、職員間での金銭の貸借で困っていることがあれば相談にのるよう伝えた。

 

 今後の対応については、市民の安全と安心を守る消防組織の職員が、任意団体において横領行為を行ったとして警察に自首したことは、消防職員・公務員として信用を著しく失墜させる行為だと重く受け止め、早急に実態を明らかにし、法令に違反する行為を認めた場合は、改めて公表した上で厳正に対処したいとしている。