おたるストリートピアノ 4会場で260名の調べ

 

 

 おたるストリートピアノジャム2025が、8月30日(土)13:00からサンモール一番街・都通り商店街・旧三井銀行・浮世絵美術館の4会場で盛大に開催された。

 2015(平成27)年の夏にスタートし、ストリートピアノを活用して全国各地の商店街に再生のヒントを示し、2017(平成29)年度の総務省ふるさとづくり大賞団体賞を受賞。コロナ禍を除き、毎年サンモール一番街の常設ストリートピアノを活用して開催が続けられ、今年で6回目となる。

 

 同街商店街振興組合・三ツ野篤久理事長は、「4会場でプロアマ問わず、日本全国から260名のピアニストと、音楽を愛する仲間が小樽の町で演奏する。普段なかなか味わえない、商店街での開放的な中でのグランドピアノの音色をお楽しみいただければ」と開会の挨拶を行った。

 

 会場設置のグランドピアノは、開催趣旨に賛同した株式会社ヤマハミュージックジャパンの協力で用意され、トップバッターを飾る銭函中学校吹奏楽部13名は、スタンダードナンバーの君の瞳に恋してるやアンパンマンのマーチ、今回初演奏のヤングマン(YMCA)、風になりたいの4曲を演奏。

 

 3年生の久保美晴部長は、「昨年も出場し、今回は練習を頑張った成果が出せたと思う。初めての曲ヤングマンを演奏することができ、振りを皆さんもやってくれて嬉しい」とほっとした表情を見せていた。

 

 札幌在住で仲良しの小学3年・関口環奈さんと髙橋美緑さんは、お揃いのワンピース姿で登場し、ちょうちんの歌・トリックオアトリート・兄弟すずめを連弾し、息もぴったりで練習の成果を発揮できた様子。「楽しく演奏できた。連弾のコンクールで優勝したい。ソロでは全国大会に出場しているが、連弾でも全国大会に行きたい」と、目標を語った。

 

 今年から会場に加わった浮世絵美術館では約50名が出演。中学1年の江頭刻さんはショパンワルツイ短調遺作を演奏し、「3~4歳にピアノを習い途中でやめて11歳から再開した。この曲は昨年発表会で弾いた曲で、今年はさらに進化させ、ミスしたところもあったが良かった。最初は緊張したがすぐにほどけて、練習している時にように弾けて楽しかった」と話していた。

 

 高校1年の姉・天さんは、同イベントの常連でモシュコフスキー15の練習曲第2番op.72-2ト短調を旧三井銀行会場で演奏し、「ピアノは3歳から。エチュードを弾きたいと先生に相談したところ、まずはこの曲から弾いてみなさいと言われた。演奏では、止まることもありミスが何回かあったが、流れは綺麗にできた。すごくかっこいいショパンのエチュードをいつか弾けるようになりたい」と話した。

 

 ゲストに札幌在住のピアニストでインフルエンサーのふみ氏を招き、同会場では小中学生と連弾を披露し、観客で埋め尽くした。小樽観光大使でピアニストの平間さと子さんも、MCを担当したり演奏したりイベントを盛り上げていた。

 

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