小樽ジュニアピアノコンサート実行委員会(三浦明子代表)による第45回目のコンサートが9月23日(火・祝)に、小樽市民センター(色内3)マリンホールで開催され、過去最多の子どもピアニストら33名が出演。日頃の練習成果を発揮してピアノの名曲を披露し観客を楽しませた。
同コンサートは1980(昭和55)年に発足後、コロナ禍を除き毎年開催され、出演者の中には、今年8月開催の毎日子どもピアノコンクール本選会で入賞した9名も含まれたレベルの高い演奏者が数多くいる。
24番目にエントリーした札幌北高等学校1年の松平大登さんは、バラード第4番へ短調0p.52/ショパンを演奏し、12分もの長い演奏を成し遂げ大きな拍手が送られた。
演奏後、松平さんは「2歳でヤマハ音楽教室に通い、5歳からピアノを習う。好きな曲はバラードで、練習した通りに気持ち良く弾けた。長い曲だけど指が覚えている。今後は、音楽の道に進むというよりも、趣味として好きな曲を表現力や視野も広げ、楽しく弾いていきたい」と話していた。
ゲストに東京在住のピアニストの渡辺彩乃さん(26)が出演。三浦代表とは、20年前からの付き合いで今回のゲスト出演が実現した。
同氏は、東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校・東京藝術大学音楽学部・同大学院音楽研究科ピアノ研究科ピアノ研究分野修士課程修了。2021(令和3)年度藝大モーニングコンサートソリストに選出され、藝大フィルハーモニー管弦楽団と共演。数々の賞を受賞。
2025(令和7)年5月ハンガリーで、リスト音楽院ショルティホール、デブレツェン大学リストホールでソロリサイタルに出演。現在、ソリストとして研鑚を重ねながら音楽表現の本質を探究し、オペラや歌曲の分野にも学びの幅を広げている。
20分に渡る演奏曲「ショパン ピアノソナタ2番全楽章」は、物語の情景が音で表現され、観客は同氏の心揺さぶる演奏に聴き入っていた。
三浦代表は、「渡辺さんは長年ずっと応援していた人で、今回はゲスト出演が実現した。6年前には存続の危機があったが、皆さんの協力で乗り越え、ここ5年間でレベルも上がり、全国クラスの演奏会となった。過去最多の33名が出演。未来ある子どもたちのコンサートをこれからも続けていきたい」と話していた。
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