台湾と小樽の高校生が文化交流


国立嘉義高級工業職業学校(台湾)の修学旅行生35人が、12月8日(月)、北海道小樽工業高等学校(最上1・木田清一校長)を訪問し、市内初の国境を越えた教育文化交流が行われた。
台湾の学生(1・2年)は、5泊6日で北海道を巡っており、7日(日)に小樽入りした。8日(月)9:15に、大型バスで同校に到着し、工業高29人(1・2年)が出迎え、早速、体育館で歓迎セレモニーを開いた。
taiwan1.jpg 来賓の山田勝麿市長が、「今朝までで、一気に33cmの雪が積もりました。裏には天狗山があり、ここで滑ってオリンピック選手になった人もいます。台湾からは、年間1万人の観光客が訪れ、運河などの観光スポットで、小樽観光を楽しんでいます。小樽では初めての学校交流で、同じ工業高なので今後も文化交流を続けてもらいたいと思います」と挨拶した。
木田工業高校長は、「小樽は、これから4月まで雪化粧となる。文化交流は初めてで、心から嬉しく思う。どれくらい満足してもらえるか心配しているが、考えられるだけ計画を立てて、有意義な時間を楽しく過ごしてもらいたい」。
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台湾・林哲雄校長は、「この交流で文化を学び、友好関係を築けることを期待している。本校は、93クラス3,300人の生徒がいて、280名の教職員がいる。台湾で一番大きい工業高校です」と紹介した。
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これに対し、工業高2年の花田崇史生徒会長は、「みなさんこんにちは。ようこそ小樽へ」と中国語で挨拶し、「今日は一緒に楽しみたい」と歓迎した。
生徒代表の林宏如さん(リン・ホンルー・2年)は、「楽しい文化交流にしたい」と挨拶した。
工業高の生徒たちは、製作したサッカーロボットやマイコンカーを披露したが、途中で止まってしまうハプニングもあった。機械の技術を紹介する際には、台湾の学生たちが、熱心に説明を聞く姿が見られた。このほか、剣道や空手などのクラブ活動も紹介し、元気いっぱいの小樽の高校生の姿を見せていた。
taiwan4.jpg 台湾の学生たちは、この文化交流のために練習したボクササイズやダンスを発表。息の合ったコンビネーションで、工業高生たちは大きな拍手を送っていた。
意見交換では、工業高生の「学校の大きな行事は。地域と連携していることは」との質問に対し、台湾高生は、「学園祭や創立記念、運動会があります。休日の時は、ボランティアで街の掃除をしたり、イベントに参加したりしている」と答えた。
台湾高生の「学校の授業が終わってからは何をしているのか。進路は。台湾のイメージは」との質問に対し、工業高生は、「授業のあとは、クラブ活動や生徒活動をしています。塾に行っている人は少ない。就職する学生の方が多く、ホンダやトヨタなどの大きな会社に就職します。台湾のイメージは、きれいな女性が多いこと。でも、男性は、僕たちの方がイケメン」と答えた。学生の冗談で大きな笑いが起こる場面もあり、緊張の糸が少しずつほぐれた。
この後、記念品の交換や、電子機械や電気科など各科の実習室や授業見学を行った。昼食は、豚丼の調理実習を行い、文化交流を深めた。
生徒会長の花田くんは、「台湾の学生は礼儀が正しい。言葉の壁で戸惑うかと思っていたが、ボクササイズなどを見せてもらって楽しくて良かった」。生徒代表の林さんは、「部活動が活発で素晴らしいと思った。サッカーロボットやマイコンカーが可愛かった」と述べた。
今回、台湾旅行会社に働きかけた小樽教育旅行誘致促進実行委員会・土合英臣実行委員長は、「1ヶ月ちょっと前に急遽お話が来たのに、工業高の校長と教頭先生が、積極的に受け入れてくれたので実現することが出来た。言葉の壁さえ越えれば、文化も近いので積極的に交流が出来ると思う。小樽には、台湾からの観光客が多くなっている。教育旅行が、ただの旅行で終わるのではなく、今後も小樽で知り合った人たちと会ったりするようになってもらいたい。まずは、受け入れ態勢を作ることから始めないといけない」と話していた。
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