市の200万円豪州観光キャンペーン 効果は先送り


aust.JPG 山田勝麿市長率いる使節団11名が行った「小樽国際観光誘致キャンペーンinシドニー」の帰国報告が、2月18日(水)に行われた。
 同キャンペーンは、「ニセコへ来訪しているオーストラリア人や本国からの新たな顧客の獲得に向けた取組を展開し、オーストラリアからの観光入込客数の増加を図る」ことを目的に、2月13日(金)に実施した。このため、市長や市職員も同行し、飛行機代や会場費などで200万円の費用がかかった。
 会場は、食物・食材の輸入規制が強いことから、オーストラリアに寄港中のクルーズ船「ぱしふぃっくびいなす」の8階メインホールとなった。同国のジャーナリストや旅行会社、在シドニー日本国総領事館、JNTOなど計70名が参加し、雪あかりの道やスキー場、製作体験などの観光をPR。また、懇親会では、しゃこ・ラーメン・日本酒など地場産品を紹介し、握り寿司体験教室を実演した。
 「円高豪ドル安により、日本を訪問する豪州観光客は減速しているが、平成20年は通年では、前年を上回る見通しとのこと。外的要因の好転に備えた誘客戦略が必要。豪州人スキー客にスキー以外のアトラクションを楽しんでもらうためのプラスアルファが求められている。小樽の知名度は、まだまだ低く、引き続き、知名度浸透のための情報発信が必要」と総評している。
 山田市長は、「すぐに効果が出ることはない。数年後に効果が出れば良い。地道なPR活動を続ける」としている。
 市民からは、「いまさら200万円かけてオーストラリア行っても、金の無駄」、「ただ遊びに行ってるだけ」などの厳しい声が上がっている。また、「山田市長が商工会議所のメンバーらと、小樽の売り込みにオーストラリアまで出かけ、その費用は200万円という記事が載っていました。オーストラリアからのニセコへのスキー客が減っているのは、オーストラリアの通貨が下落しているためで、こんなアピールツアーなど全く意味がないのでは?まるで何も考えていない証拠のようなプランです」とのメールも本社に寄せられている。
 オーストラリアでは、日本=スキー=ニセコのイメージが定着している。豪州からの宿泊延べ数は、倶知安が89,503人で道内1位で、ニセコ町は6,577人で道内5位。小樽市では、たったの442人にとどまっている。今回のキャンペーンは、小樽へのこの少ない豪州客を呼び込むことがねらい。(写真提供:小樽市)
 小樽国際観光客誘致キャンペーンinシドニー
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