新小樽駅前第3ビル「サンビルスクエア」が、4月1日(水)にプレオープンした。
同ビルは、「小樽駅前地区市街地再開発事業」として1976(昭和51)年に完成した旧小樽駅前第3ビルのホテルが営業を停止したことから、全国で初めてとなる再々開発事業として、約65億円かけて建設された。国と市の交付金・補助金は14億円。
建設を進めたのは、「小樽駅前第3ビル周辺地区市街地再開発事業組合」(山本秀明理事長)。マンションとホテルのツインタワービルにショッピングモールを併設する構成となっている。
当初、ホテル棟には、東横インが入居する予定だったが、同社の違法建築が問題化し、同組合と市は誘致を断念した。この後、不動産会社の株式会社北海道アーバンコーポレイションがホテル棟を購入し、共立メンテナンスが賃貸でドーミーインを運営することになっていた。
しかし、北海道アーバンの親会社が経営破綻し、子会社の北海道アーバンは撤退した。特定業務代行契約を結んでいる施工主の大成建設が新たな取得先を探したが、結局見つからず、同社は、社団法人全国市街地再開発協会と共同出資して、特定目的会社・株式会社小樽R2を2月に設立。3月4日に、ホテル棟を25億円で購入する契約を結び、順次支払いを行っている。
市街地再々開発を巡っては様々な動きがあったが、4月1日(水)、ビル1階のショッピングモールの4店舗(ケーキ&カフェ・マリーローランサン、ミスタードーナッツ、コガイ歯科医院、岩織たばこ店)がオープンすることになった。
11:00、ビル正面玄関に山本理事長をはじめ関係者や、小樽市長、小樽商工会議所会頭、市議会議長などが集まり、プレオープンの記念式典が行われた。
「紆余曲折あったが、ようやくプレオープンを迎えた。これからの小樽の顔として、観光客を含め、市民の皆さんに十分愛されるビルになると自負している」(山本理事長)。「滞在型観光の受け皿として、また街中居住、中心市街地の活性化に大きく寄与するものと考えている」(山田勝麿市長)との挨拶とテープカットが行われ、プレオープンを迎えた。この日9:00にオープンしたミスタードーナッツには、早速、大勢の市民が訪れ、長蛇の列が作られていた。
今後、同ビルでは、4月9日(木)にツルハドラッグ、10日(金)にメガネサロン・ルック、16日(木)にイーアールエー・ソロールホーム、20日(月)に北洋銀行がオープンする予定。このほか、ショッピングモールには、ルタオや足もみマッサージなどがテナント出店する予定となっている。
234室のスパ付ホテル「ドーミーイン」は、6月にプレオープンし、117戸のマンション「プレミスト小樽」(大和ハウス工業株式会社)は、7月1日にグランドオープンとなり、ビル全体のオープンを迎えることになる。同事業組合は、8月をメドに解散の予定。
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