小樽市 9月に「中心市」宣言 定住自立圏構想


mayor.jpg 小樽市・山田勝麿市長は、7月30日(木)10:30から定例記者会見を開き、市と北後志5町村で進める「定住自立圏構想」の実施団体入りに向けたスケジュールを示すとともに、北海道横断自動車道の調印式や、ふるさとまちづくり協働事業、専決処分についてふれた。
 「定住自立圏構想」は、2008(平成20)年に総務省が策定した。人口4万人超の市が「中心市」となって周辺市町村とネットワークをつくり、人口定住のために必要な生活機能を確保するために連携する。中心市には年間4,000万円、周辺市町村には同1,000万円の特別交付税の財政支援がある。定住自立圏構想(総務省)
 小樽市は、同構想の実施団体入りを目指すことで、余市・仁木・古平・積丹の4町と赤井川村を合わせた北後志5町村とすでに基本合意済み。7月21日(火)には、市役所で首長会談を開き、今年度中に同構想の協定を締結することにし、医療・産業・教育に関わる1次産業などとの連携を進める「中心市」宣言の素案を示した。
 市長は、記者会見で、7月中に、連携可能な取り組み事項の検討結果を取りまとめ、中心市宣言(原原案)を提示することを示した。9月の市議会第3回定例会で中心市宣言をする。この後、協定内容を検討し、来年1月に開かれる市議会第1回定例会で、協定案の提案・可決を目指す。可決後には、具体的な連携分野を示す実施計画「共生ビジョン」を策定し、総務省に提出するスケジュールを明らかにした。(資料1)
 連携が想定される取組として、医療(医師確保等)・産業振興・教育などの「生活機能の強化」、地域公共交通・道路等交通インフラの整備などの「結びつきやネットワーク」、人材の育成・圏域内市町村の職員交流などの「圏域マネジメント能力の強化」を挙げた。
 記者会見では、この自立圏構想のほか、北海道横断自動車道(余市~小樽間)の建設に伴う調印式を8月6日(木)15:00から、市役所消防庁舎6階講堂で行うことと、小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金への寄付金を財源とした「ふるさとまちづくり協働事業」で、助成対象を13団体の事業に決定したことを発表した。(資料1) (資料2) 
 また、国の女性特有のがん検診推進事業と母子家庭自立支援給付金支給事業の2事業に伴って発生する財源について、市長が専決処分したことを報告した。
 がん検診推進事業は、特定の年齢に達した女性を対象に、子宮頸がん、乳がんに関する検診手帳や、検診費用が無料になるクーポン券を送付する。事業費全額が国庫補助金で行われる。事務費・検診費用2,956万8,000円を専決処分した。8月下旬には対象者へ郵送開始し、9月上旬から市内の医療機関で検診を受けることが出来る。(資料1)
 子宮頸がんは、市立小樽病院・協会病院・札樽病院・新開レディースクリニック・おたるレディースクリニック・大倉山学院の6医療機関。
 乳がんは、小樽掖済会病院・協会病院・済生会小樽病院・札樽病院・市立小樽病院・直江クリニックの6医療機関で検診が受けられる。
 母子家庭自立支援給付金事業は、母子家庭の母が看護師や介護福祉士などの資格取得のため養成機関で修業する場合に、一定期間生活の安定を図るために給付金を支給する。当初予算と追加予算の差し引きで、830万9,000円の支出が発生したため専決処分した。市の負担は4分の1の約200万円。(資料1)