カラフトマスの卵が次々孵化 おたる水族館 



karahutomasutamago.jpg おたる水族館(祝津3)が9月から展示しているカラフトマスの卵が、10月24日(土)から次々に孵化を始め、尾びれや顔を出し、来館者の目を引いている。
 カラフトマスの卵は、秋の特別展「森は海でできている~生命(いのち)の輪 後編~」で、本館1階海のパノラマ回遊水槽前に展示している。同展では、海の栄養を大地に運ぶ使者としてサケにスポットを当てている。
 夏から秋にかけて北海道のオホーツク海沿岸の河川に遡上して産卵するカラフトマス。今回は、「千歳サケのふるさと館」で9月10日に採取受精したものを、その日のうちにおたる水族館に搬入した。卵は全部で800粒あり、10月24日(土)から次々に孵化を始めている。
karahutomasutamago2.jpg 展示水槽の中では、稚魚になるための栄養が含まれている卵から尾びれや顔を出し、水中を泳ごうと必死に体を動かしている様子が見ることが出来る。
 同館では、「順調に行くと今月中に全ての個体が孵化すると考えられます。現在、次々と孵化する姿をご覧いただけます」と話している。
 カラフトマスは、サケ科サケ族の回遊魚で、別名セッパリ・アオマス・ピンクサーモンとも呼ばれている。雄は背中が突起状に変形することから、セッパリの名がついたという。サケとは多少異なり、孵化した稚魚たちは遠洋には移動せずオホーツク海を生活の場としている。ほぼ全てが2年で成熟し、産卵のため生まれた河川へ遡上する。