旧日本郵船小樽支店前の電線地中化


nihonyusen-densen1.jpg 小樽市は、鳩山政権が打ち出した「明日の安心と成長のための緊急経済対策」の交付金を活用して、色内3丁目にある重要文化財旧日本郵船(株)小樽支店の前に架かる電線を地中化する方針を、1月15日(金)に明らかにした。
 緊急経済対策は、昨年12月8日に閣議決定された。今年度の2次補正予算案に盛り込み、通常国会に提出する。雇用・環境・景気・生活の安心確保・地方支援・国民潜在力の発揮など6項目で総額7.2兆円となっている。明日の安心と成長のための緊急経済対策
 市は、この中で、地方公共団体のインフラ整備を支援する「地方支援」の交付金に目をつけた。これは、「地方公共団体において、危険な橋梁の補修、景観保全の必要性の高い地域における電線の地中化や都市部の緑化、森林における路網整備について、きめ細かな事業を実施できるよう支援する。これにより、観光需要や地元雇用の拡大等による地域の活性化が期待される」という。
 この交付金(配分予定2億円)で、重要文化財旧日本郵船(株)小樽支店前にある電線を地中化する方針だ。「国の重要文化財の前に電線があるのは景観上良くない」(建設部まちづくり推進室)。事業費は約1億円と試算している。
nihonyusen-densen2.jpg 国会で2次補正予算案が決定すれば、2009(平成21)年度予算を補正し、2010(平成22)年度に工事を行うことにしている。電線は、ほくでんとNTTの2社分で、現在交渉中。残り1億円の使用は、今後、市総務部企画政策室で検討していくことにしている。
 重要文化財旧日本郵船株式会社小樽支店は、1904(明治37)年着工、1906(明治39)年10月に落成した近世ヨーロッパ復興様式の石造2階建建築。1969(昭和44)年3月に、明治後期の代表的石造建築として国の重要文化財に指定された。詳細はこちら