2009年度病院事業決算 当初計画より4.7億円減


 2009(平成21)年度の小樽市病院事業会計決算見込みが、6月7日(月)に開かれた小樽市議会第2回定例会で明らかになった。
 並木昭義・病院局長は、両病院合わせての収益的収支では4億500万円の黒字となったが、改革プランの収支計画では8億7,900万円の黒字を見込んでおり、計画よりも4億7,400万円下回る結果となったことを、市議会の質疑の中で明らかにした。
 病院局によると、2009(平成21)年度の両病院合計の診療収入は、改革プランでは81億8,800万円だったが、6月1日現在の試算で73億 1,468万4,000円となり、8億7,331万6,000円も大幅に減少している。こちら
 このため、同プランでは不良債務を5億6,400万円に減らす予定だったが、決算見込みでは11億6,300万円に膨らみ、5億9,900万円も悪化した。「小樽病院で、呼吸器内科などの医師5名が減少したことで収益減が発生したことが要因」としている。
 患者1人1日当たりの収入額は、入院では、目標37,196円に対し、37,876円で680円の増。外来では、目標14,301円に対し、15,601円で1,300円の増となった。
 しかし、1日平均入院患者数は、目標397人に対し、340人で57人の減。1日平均外来患者数は、目標805人に対し、693人で112人の減で、それぞれ目標を下回り、収支に影響した。
 全体の病床利用率では、目標70%以上に対し、61.7%で8.3ポイントの減となった。しかし、「許可病床数を870床から445床に削減した後の7月~3月までの病床利用率は76.2%となっており目標を上回っております」と、言い訳している。
 経常収支比率は、目標99.8%に対し、決算見込みで94.5%と5.3ポイント減。医業収支比率は、目標96.7%に対し90.6%で6.1ポイント減少した。不良債務比率は、目標6.6%に対し、15.2%で、8.6ポイントの悪化となった。
 並木局長は、「平成21年度の改革プランと決算見込との乖離は、主に患者数減によるものであり、これは、医師の補充が計画どおり出来なかったことが、主な要因」と述べた。
 小樽市立病院改革プラン(収支計画はP31)
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