民事再生の花月堂 18店舗閉鎖・従業員109名を解雇


 民事再生手続き中の老舗和菓子製造販売の株式会社花月堂(桂岡2・古川昭男代表取締役社長)は、1月末付で札幌圏を中心に18店舗を閉鎖し、従業員109名を解雇することにした。
 159年の歴史を持つ道内最古の企業として知られる同社。昨夏の売上げの減少や桂岡工場の過大な設備投資により資金繰りが悪化し、昨年11月に民事再生手続きの申立てを行った。負債総額6億100万円。
 「花月堂」のブランドを残すため、スポンサーに名乗り出た札幌の土木工事・設計の北武グループ(小西政秀代表)に事業譲渡することにしている。
 このため、同社は、道内に構える24店舗のうち、小樽市稲穂の本店、ラルズ桂岡店、コープさっぽろ小樽地区みどり店、スーパーチェーンシガ長橋店、ポスフール余市店、マックスバリュ共和店の6店舗を残し、赤字だった札幌圏中心に18店舗を1月末付で閉鎖することにした。これに伴い、本社工場や店舗スタッフなどの従業員165名のうち全役員を除く109名を解雇することを12月末に決め、1月に入り従業員に通知した。
 民事再生手続申立代理人の大萱生哲弁護士は、「これ以上続けても人件費が払えなくなるので、1月に閉鎖することを決めた。2月までならなんとか払える。営業損益で4期連続赤字なのでやればやるほど赤字。赤字の札幌圏の店舗を撤退するため、人員は整理せざるを得ない。これからは儲かる再生と、工場と本店の抵当権をいくらで買えるかだ。いずれにしても花月堂の名は残す」としている。
 同社ホームページは、昨年12月24日から一時閉鎖となっている。
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