新市立病院入札8/24開札 3度目の正直なるか?


shinbyouin.jpg 小樽市(中松義治市長)が進める新市立病院統合新築のための建築主体工事の3度目の入札の開札が、8月24日(金)に迫った。
 市は、これまで、過去2回にわたり、建築主体工事の入札に失敗し、「他に例がない」と満天下に行政レベルの低さを露呈していた。この後、予定価格や建設期間の見直しに迫られた。
 この結果、50項目に渡る仕様の見直し削減で約6.1億円、別途発注で約3億円を計上し、建築主体工事の見直し予算額は52億9,700万円とした。これに空調・給排水など4つの設備工事でも、各600〜900万円の増額を図った。
 これにより、5工事の見直し予算額は89億4,300万円となり、原設計予定価格88億2,400万円より、1億1,900万円が上乗せされた。これに別途発注の3億円が加算されたことで、結局、市民の負担額は4億1,900万円が増加することとなった。
 3回目の発注方法は、再入札と同様の《分離発注》《共同企業体及び単独企業》《総合評価落札方式》《5工事に分割(建築主体、空調、給排水、強電、弱電)》としている。7月13日に建築主体工事の入札公告、8月24日入札執行。7月25日4設備工事の入札公告、9月3日入札執行となっている。
 3回目の建築主体工事(予定価格50億4,329万円)の入札参加申請には、スーパーゼネコン(大手建設業者)5社のうち、竹中工務店を除く、大林組・清水建設・鹿島建設・大成建設の4社と、準大手ゼネコンの戸田建設と中堅ゼネコンのフジタの計6社が、エントリーした模様だ。このうち、スーパーゼネコンの3社が、地元企業との共同企業体(JV)を組んでおり、残りの3社が単独企業でエントリーしたと見られる。
shinbyouin2.jpg 病院局では、今回の入札を条件付き一般競争入札(総合評価落札方式)としている。「総合評価落札方式」とは、入札価格と価格以外の要素(技術提案や実績など)を数値化した「評価値」の最も高い者を落札者とすることにより、予定価格の範囲内で価格と品質が総合的に優れた施工業者を選定するもの。価格以外の要素についても評価するため、必ずしも最低価格を提示した入札参加者が落札者とはならない。このため、関係筋でも「なかなか結果の見通しは難しい」と、24日の開札を固唾を呑んで見守っている。
 小樽市にとって、久々の大型工事入札結果は、3度目の正直となるか、各方面から注目されている。
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