3月3日は耳の日 "市民の集い"


miminotsudoi1.jpg 3月3日の「耳の日」を記念して、13:00から小樽市身体障害者福祉センター(稲穂4 )で、「2013年耳の日記念市民の集い」が開かれた。
 主催した小樽ろうあ協会、小樽手話の会、北海道手話通訳問題研究会後志支部小樽班の約30名の協力によるバザーや手話コーラス・映画上映が行なわれ、会場には市民も含め50名が参加した。
 3月3日の「耳の日」は、3の字が耳に似ていることや3を「み」と読み、語呂合わせから1956年に社団法人日本耳鼻咽喉科学会が制定した。毎年、耳の日を記念し、多くの人に聴覚障害者の実情や手話についての理解を広めてもらうために開かれている。
miminotsudoi2.jpg 13:00から同センター1階で、会員などからの不用品(未使用)や、水曜日に開かれている手話の会ふれあい事業の手作りグループの作品などを集めたフリーマーケットや、手話の本などの書籍や飲み物を販売した。収益金は同イベントの運営費に充てている。
 同センター2階では、14:05から同実行委員長・米谷正氏が「人間は生きるために耳がある。もし聞こえなかったらいろいろな情報が入って来ない。耳の障害について全国的に3月3日を耳の日とし記念して開催している。小樽市も毎年市民の集いを開催している。今回は『名もなく貧しく美しく』を上映する。ろうあ者は、いろいろな苦しみや壁にぶつかりながらも、仲良く支えながら一生懸命生きている。皆さんが知らない苦しみや悲しい思いをしてきた。苦しさの中でも、心温め合いながら生きていることを分かってもらいたい」と挨拶した。
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 ろうあ協会8名と聴覚障害者4名が手話コーラス「しあわせ運べるように」を披露した。この歌は、1995年阪神淡路大震災の時に神戸で作られ、2011年の東日本大震災で東北の方を激励するために贈られた歌。参加者も一緒に手話をしながら歌った。
 その後、第2次世界大戦後の困難な時代を背景に、実話に基づき耳の不自由な夫婦の姿を感動的に描いた日本映画「名もなく貧しく美しく」が上映された。
 2006年の国連障害者権利条約で手話は独立した言語であるとされ、2011年には、日本においても障害者基本法が改正され「言語に手話を含む」ことが明記された。ろうあ者の置かれた状況を改善するため、社会で自由に生きられることを目指す「手話言語法」への制定へ向けて活動が続けられている。