小樽運河の水面が雪で白く! 自然現象"雪泥"

 小正月の1月15日(日)、小樽運河水面に雪が溶けずに残る”雪泥(せつでい)”という自然現象が見られた。
 今シーズン最大の寒気が居座る小樽では、冬の風物詩「運河の蓮葉氷」が見られるのではと、気になるところだが、1月15日(日)8:30頃、小樽運河中央橋から浅草橋20mほど手前まで、朝に降った雪が溶けずに水面に積もり、運河一面が白くなり、いつもと違った幻想的な光景に包まれた。
 10:00頃、浅草橋の温度計は−1℃。1月11日(水)10:00頃は−7℃を指していたが、運河には何も変化がなかった。


1月11日

 氷紋の観察をはじめ、雪の研究をする小樽市総合博物館・大鐘卓哉学芸員は、今日の運河の画像を見て、「今回の運河の現象は、運河表層に流れ込んだ於古発(おこばち)川の淡水の水温が、厳しい寒さのためにほぼ0℃であったために、朝に降った雪が水面で解けずに残った現象で、凍ったわけではない。小樽運河の特徴的な現象で”雪泥(せつでい)”と呼ばれる面白い自然現象。運河が凍るためには、気温と水温、さらに潮の満ち引きに関係があり、複雑でとても興味深い。今後も運河の雪と氷の現象に注目してもらいたい」と話した。
 蓮葉氷とは、海や湖などにできた氷が、波の力によってぶつかり合い、縁が捲れて蓮の葉のような形の状態のものを言う。これまで小樽運河で見てきた現象が蓮葉氷かどうか。今後、厳しい冬が続き、運河ならではの自然現象に期待したい。
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