小樽では、お釈迦さまの誕生日である4月8日の花まつりを、1月遅れの5月16日(木)に開催する。
市内66ヵ寺が加盟する小樽佛教会(島隆第29代目会長・浄応寺住職)と同青年部が主催し、16日(木)13:30から小樽市民会館(花園5)大ホールで、「子ども花まつり」が開催される。
仏教系の3保育園と6幼稚園の園児とその保護者が参加して、お釈迦さまに甘茶を捧げて誕生を祝う。
同会キャラクターのんの君を中心に、リーリーブロッサムがゲスト出演。歌と遊びのステージを繰り広げ、子ども達は楽しいひとときを過ごす。
同日18:00からは同じ会場で、「花まつりの夕べ記念講演会」を開催。講師に笑い飯哲夫さんを招き、おもしろ仏教講座を開催。同氏は、漫才コンビ「笑い飯」の1人で、仏教関係の本を発刊している。
チケットは各寺院で配布し、小樽典禮株式会社で1枚1,000円で販売中だが、残りわずかとなっている。
また、同会が主催する年中行事の1つ、尼港殉難者追悼法要を、5月24日(金)14:00から、手宮公園内の尼港殉難碑前で実施。今回は100回目の節目となり、15:30から浄応寺(石山町5)本堂で百回忌追悼法要を開く。
尼港事件とは、ロシア内戦中の1920(大正9)年の3月から5月にかけて、ニコラエフスク(尼港・現在のニコラエフスク・ナ・アムーレ)で、日本人居留民を含む住民虐殺事件が発生。日本人約730名が犠牲となった。
当時の小樽市は、樺太、シベリア方面への物資積出し港であり、ニコラエフスクとも縁が深く、1924(大正13)年に、殉難者の遺骨を小樽で永久保存しようと、軍部に請願して許可がおり、市民に迎えられ浄応寺に保管した。
1937(昭和12)年に、藤山要吉が、手宮公園内に慰霊碑や納骨堂を私財で建て、毎年5月24日14:00に法要している。
戦後は、小樽市が祭事を行うことができず、小樽佛教会・小樽顕彰会・手宮地区連合町会などの奉仕で、追悼行事を絶やすことなく行い、現在は小樽佛教会が主催し、尼港碑前で法要が粛々と行われている。
今回は百回忌を記念して、最初に遺灰を安置した浄応寺本堂でも行い、同会加盟の僧侶約40名による宗派を超えた法要を行う。
3年前に、同事件で亡くなった兵士と一般市民に分けた2冊の名簿や貴重な資料が見つかり、今後どう管理していくかを考えている。
同法要実行委員会・林勝信委員長は、「亡くなられた方への100年の法要を粛々とお参りしたい。心手向けたい方がいれば、ぜひいらしていただき、多くの方に参加してもらいたい」と呼びかけた。
◎関連記事