小樽市(迫俊哉市長)では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、政府の緊急事態宣言により市内公共施設の休館・休業が続き、手宮緑化植物園(手宮3)内にある緑の相談所も閉所したまま。
同園もゲートは開いているものの、公園に通じる道は閉鎖しているため、車での来園はできない状況だ。
そんな状況とは無関係に、木々にはいつの間にか葉が生い茂り、5月23日(土)の園内は、ツツジや桜、シャクナゲなど、開園を待たずにひっそりと開花時期を迎えていた。
満開を過ぎたボケの垣根には、地面に落ちた花びらが敷き詰められ、真っ赤な絨毯ができていた。
ドウダンツツジは鮮やかな緑の葉が生い茂り、真っ白な花をつけていた。その向こうに赤いツツジが連なり、小樽港が一望できる。
園内のツツジは、エゾヤマツツジ、寒さに強いヒノデキリシマ、ツツジの仲間でもっとも綺麗な黄色い花のキレンゲツツジ、淡い紫白色で芳香があるキシツツジ“ワカザギ”。
ムラサキのこんもりとした花が特徴のヨドガワツツジは、朝鮮と対島に自生するチョウセンヤマツツジで、雄しべが花弁に変わった八重性、牡丹ツツジと呼ばれる。
英国で改良された耐寒性のある園芸品種で、光沢のある花冠のエクスバリーアザレア(ツツジ科)はまだ蕾だった。
ピンク色の花でツツジ科の仲間のシャクナゲも見頃を迎えた。
園内中腹にある遅咲きのフゲンゾウやイトククリ、カンザンの3種類6本の八重桜が満開となり、花吹雪が舞いはじめ、桜の最後を締めくくっている。
7月頃まで花をつける遅咲きで、30枚もの花弁を持ち大きな花を咲かせる桜フゲンゾウの隣には、丁度良いベンチがあり、腰をかけて景色を堪能する人の姿があり、ヒヨドリにも遭遇した。
今後、牡丹が咲き、7月に紫陽花やバラが公園を彩り、季節は足早に移り変わる。