小樽市総合博物館 アイアンホース号新客車で初運行

 

 

 小樽市総合博物館(手宮1・石川直章館長)では、蒸気機関車アイアンホース号の今シーズンの運行開始日の4月29日(金・祝)11:00から、このほど完成した新客車と石炭貨車の編成を初お披露目し、11:30から市制施行100周年記念関連事業歴史体感プログラム「明治の客車に乗ろう」が開かれた。

 

 文化庁の文化資源活用事業費補助金を活用した「小樽市の文化財を活かした鉄道歴史体感プログラム」で、昨年10月末にお披露目済みの明治期仕様の一等客車と、このほど完成した三等客車と石炭貨車の3両をアイアンホース号が牽引し、乗客を乗せて運行した。

 

 セレモニーでは、大勢の来館者が転車台を取り囲む中、機関士に扮した迫俊哉小樽市長を乗せたアイアンホース号が機関車庫1号から出庫。転車台で方向転換し側線を走行、折り返し地点で停車。

 

 南小樽駅の100年前の鐘が展示された中央駅ホームまで進むと、小樽駅長が鐘を鳴らし、アイアンホース号が後進して停車中の貨客混合列車と連結した。

 

 その後、迫市長・鈴木喜明市議会議長・山本秀明商工会議所会頭・市民代表の児童2名が参加してテープカットが行われた。

 

 続いて、先着20組に人数制限され、発車時刻の2時間前から配布された乗車券を受け取った一般客とセレモニー関係者が、11:30発の便で初乗車を楽しんだ。

 

 テープカットに参加した小学6年の小鷹優爾さんは、「テープカットは緊張したけれど楽しかった。アイアンホースには何度も乗っているが、今日は乗車しながら桜も観られて良かった。これからも博物館に来たい」と話していた。

 

 石川館長は、「市制100周年・幌内鉄道140周年・日本の鉄道150年の記念の年で、幌内鉄道から始まる歴史の中で、明治時代の客車の雰囲気を味わってもらい、この鉄道は石炭を運ぶ鉄道ということを分かってもらうため、石炭貨車を連結。歴史にも触れてもらいたい。

 

 重要文化財の旧手宮鉄道の施設を使って運行をしていること、かつて主流だった蒸気機関車の技術そのものを残していることを、ぜひ体感していただきたい」と話した。

 

 同館では、アイアンホース号体験乗車とデジタルプラネタリウムには人数制限を設けて実施されている。

 

 アイアンホース号のGW中の運行は、4月30日(土)・5月1日(日)、3日(火)〜5日(木)で、11:30・13:30・14:30・15:30の各発車時刻の1時間前から、正面窓口で乗車券を配布している。

 

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