国語力の向上 3年ぶりに小樽音読カップ開催

 小樽市教育委員会と特定非営利活動法人絵本・児童文学研究センター主催の2022(令
和4)年度第8回小樽音読カップが、3年ぶりに、11月12日(土)9:20から小樽市民会館(花園5)で開催され、市内の小学1年生から中学生まで75名が、各校の代表として、日頃の練習の成果を発表した。

 

 国語の教科書から気に入った物語を選び、規定の時間内で、感情を込めるなどして音読を発表。読み方や声を工夫して競い合い、読み手として聞き手に内容を正確に伝え、日本語の美しさを体感することを通じ、児童生徒のことばに対する興味・関心を高め、読む力・表現する力を育てることで国語力の向上を図り、各学年における音読の活性化を図っている。

 

 小澤倭文夫教育委員が審査委員長を務め、gift of voiceの石橋八千代代表、アールサッポロアナウンスアカデミー・鎌田強氏、鈴木浩一小樽図書館館長の4名が、自然な発声と正しい発音、正しい日本語の読み方、正しい抑揚と強調表現、適切な速度や間の取り方、読み手としての工夫と理解度の5つの項目を各4点(20点満点)で採点を行った。

 

 開会式で林秀樹教育長は、「読む力・表現する力を身につけてほしいと、音読カップを奨励している。学校の予選会を通じて、各学校の代表となり、マスクをつけての発表だが、失敗を恐れずに、日頃からの練習の成果を発揮してもらいたい」と挨拶した。

 

 迫俊哉市長は、「心に響くように、作品に書かれている情景を考え、登場人物のセリフを自分の言葉にして、その作品をしっかりと理解し、聞く人のことを考えて伝えてもらいたい。きっと、そうした姿勢が皆さんの発表を一層輝かせてくれると思う」と述べた。

 

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のためマスクをしたまま、緊張した様子も見られたが、どの児童もゆっくりと大きな声で堂々と読む姿に、会場から大きな拍手が贈られていた。

 

 朝里小学校2年の熊川瑞人さんはスイミーを読み、「もともと家にスイミーの本があり、最後には頑張って成功するところ好き。国語が好きでレベルアップできればと初めて挑戦した。練習通りに読めたと思う」と出来栄えに満足した様子だった。

 

 低学年・中学年・高学年の小学生と中学生の4つの部門ごとに、金・銀・銅賞を選
び、カップと賞状が贈呈された。

 

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