ヴィオラが奏でる音色 杜のつどい訪問演奏会


 小樽市高齢者懇談会「杜のつどい」(大橋一弘会長)は、1月6日(火)11:00から、杜のひろば(稲穂2)を会場に、今井信子氏率いる「ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス」の演奏会を開いた。約50名が参加し、ヴィオラの音色に耳を傾けた。
0106vioramaster1.jpg 同演奏会は、昨年に続き2回目の開催となった。ヴィオラマスタークラスの受講生6名とアシスタント2名の8名が、テレマンの4つのヴィオラのための協奏曲や、後期バロック音楽の代表的な作曲家バッハ、クープランの曲を選曲。モーツァルトのオペラ「魔笛」からマリアをヴィオラ四重奏で演奏し、4曲を披露。アンコールでは、7名で「宇宙戦艦ヤマト」を演奏し、聴衆は新春らしい優雅なひとときを過ごした。
 桐朋学園音楽大学の4名がヴィオラを演奏し、オープニングを飾った。2曲目は、上海の音楽学校に通う、国際コンクールで優勝する実力者で、マスタークラス最年少の17歳の女子が、バッハの曲をヴィオラで独奏。
 フィアディルフィア在住のバロックのスペシャリスト大槻晃士氏が登場し、北海道初上陸と思われるバロック時代の楽器を演奏前に紹介し3曲目を演奏した。「ヴィオロンチェロ・ダ・スッパラ」は、5弦ある小型のチェロのような楽器で、肩にかけて演奏。
0106vioramaster2.jpg また、「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、弓をコントラバスのようにアンダーハンドで持ち、両足で楽器を支えて演奏。聴衆は初めて見る楽器の奏でる音に聞き入った。
 4曲目は、モーツァルトのオペラ「魔笛」からアリアをヴィオラ四重奏で演奏した。会場はくつろいだ雰囲気で、ヴィオラの音色に耳を傾け、大きな拍手が贈られた。
 アンコールでは、お馴染みの曲「宇宙船艦ヤマト」が演奏され、50分ほどの演奏会は温かい拍手に包まれ終了した。
 70代の女性会員は、「昨年に続き今年も楽しかった。12日の演奏会も行くつもり」と満足した様子だった。大橋会長は、「新年から心が洗われた。若い人が一生懸命に取り組む姿は素晴らしい」と絶賛した。
 同マスタークラスとは、世界的に有名なヴィオラ奏者今井信子氏によって選ばれた、ヴィオラを専門的に学ぶ演奏家を対象に、朝里川温泉のペンションで11日間の音楽合宿を行い、集中レッスンとその成果を発表している。
0106vioramaster3.jpg NPO法人小樽・朝里のまちづくりの会が主催し、2004年に第1回目を実施し、翌年7月に2回目、2007年から冬の1月に実施し、その後、毎年行われ、今年で11回目。2011年からは、実行委員会が主催している。2012年には、今井氏が小樽ふれあい観光大使に就任し、市議会議事堂でのコンサートや街角コンサートなどを開催。生の音楽に触れる演奏会を市民に数多く提供している。
 今年度は、1月3日に22名の受講生が来樽し、12日までの合宿を行っている。日本各地から聴講生も多く、総勢40名となる。
 11日(日)と12日(月)の11:30から、小樽ゆき物語の一環で「街角コンサート」を運河プラザ(色内)1番庫で、12日9:30と15:00から「art craft “bouquet”」を、14:30から「ヴィオラブーケ・コンサート」を、16:00から「ニューイヤーコンサート」をマリンホール(稲穂)で予定している。
 マスタークラス日程
 ヴィオラマスタークラスHP
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