2016年 ベストママ

2016年12月のベストママ
昭和の茶処「葦笛洞(いてきどう)」

浅田 百枝ママ

 ログハウス建築株式会社トベックス銭函本社の自遊林内沼地の遊歩道の先にある、隠れ家的な古民家カフェ昭和の茶処「葦笛洞(いてきどう)」店主・浅田百枝さん(66)は、カフェの窓から見える四季折々の光景に日々感動し、沼地に住み着いた13羽のカモ達にも慕われる優しい女性。

 この建物は、1951(昭和26)年に医師宅として建造され、窓の桟や欄間、床の間、廊下の床板などがそのまま残され、アンティークな家具やシャンデリアを揃え、昭和の雰囲気を大切に残している。これをトベックスが改装。

 同敷地内にある夫が営む「樹の部屋」を手伝っていた百枝さんに声がかかり、古民家の再利用で、2008(平成20)年6月にカフェを開店し、今年9年目となった。コーヒーインストラクターの資格を持つ息子の将宏さんが店長を務めている。

 お客さんに、「おばあちゃんの家に来たみたいで懐かしい」と喜ばれることもしばしば。薪ストーブからは、薪のパチパチと燃える音が店内のBGMと重なり、静かな時間が流れる。

 店名の「葦笛洞(いてきどう)」は、葦が茂り、近くを走る蒸気機関車の汽笛が聞こえる場所という意味から付けられたものだという。

 百枝さんは、「雪が解ける4月になると、店内の窓から水芭蕉とエゾノリュウキンカ(ヤチブキ)が見え、同時に咲く光景は圧巻。その後、庭には山野草や藤のツルが自然に伸び、力強さを感じる。四季折々の風景が楽しめる」と話す。

 お客さんからは、「コーヒーを飲みながら、窓から水芭蕉が見えるなんて」と喜ばれているそうだ。

 お勧めメニューは、小豆を炊くところからあんこを作ったぜんざいや、餅を専用のワッフルメーカーで焼いた「モッフル」。チーズとハンバーグやオニオンとベーコン、エビとコーン、栗と自家製あずきをサンドしたワッフル形の新感覚スナック。スコーンやクレープ、カスタードクリームなども手作り。

 コーヒーは、自家焙煎し豆の小売もしている。樹の部屋からパスタやカレーなどを取り寄せることも可能。

 沼に住み着いたカモメの子育てを見守ることが、百枝さんの楽しみのひとつで、毎年6月~7月頃、雛が孵るそうだ。

 デザートメニューを増やして充実させ、ゆっくりくつろげるよう展開したいと話し、「日常の喧騒を忘れて、ゆったりしてもらいたい。春は芽吹き、力強さを感じ、山草が咲き始め、自然の営みを感じる」とPRした。

昭和の茶処「葦笛洞(いてきどう)」

小樽市銭函2-30-7 (株)トベックス銭函本社敷地内自遊林内
電話:0134-62-2771
営業時間:冬期(11月4日~GW直前)10:00~19:00(L.o18:00)
夏期(GW~11月3日)10:00~21:00(L.o20:00)
定休日:水曜日・年末年始(12/31~1/3)

2016年11月のベストママ
手縫い革手袋 双sou

高木 恵子ママ

 小樽市銭函のログハウス建築会社「トベックス」自由林内に、手縫い革手袋「双sou」を営む高木恵子さん(67)は、小さな森の中に池や橋があり自然をイメージした自由林内の雰囲気に惚れ込み、ここで過ごす時間を楽しんでいる。

 店名の“双sou”は、手袋を数える単位から付けられ、おしゃれな女性用の革の手縫い手袋が並んでいる。また、たち落としの革を有効活用し、猿のぬいぐるみやキーホルダー、ストラップなどの小物に仕上げて販売している。

 高木さんは札幌出身で、結婚後、神奈川県横浜市に。10年前から夫とともに、5月~11月は札幌で、他は横浜で過ごしている。

 40代の時、鎌倉で手袋を手作りできることを知り、手作りキットで制作したのがきっかけで、手縫い手袋の世界へ。その後、横浜で手袋作家に師事し、横浜と札幌で手袋教室を開き、友人と二人展で作品を発表、札幌地下街などでも展示していた。

 友人と自由林内のギャラリー月で、3年続けて作品展を開いた際、貸店舗が空いたのを機に、昨年8月に友人と現在の店を開いた。今年5月からは、1人で手縫い手袋を販売している。

 手袋専用のラムスキンや毛付きベビーラムは上質なものを入手し、手袋専用ではないがエゾシカの革を使った手袋にも挑戦。他にも、カピパラ、イノブタ、水蛇などの革を使ったおしゃれな手袋も。針や糸も、革に負けないものを厳選して使用。

 彫金の技術を活かした手作りアクセサリーを手袋のアクセントに使用するなど、これまでにほとんど1点もののオリジナル手袋を、約350ほど制作している。長年習っていた洋裁の技術が、一目一目均等な縫い目に表れ、高木さんの丁寧な仕事への姿勢とプロの技術が伝わってくる。

 デザインを考えることも大好きで、30cmの世界をどうデザインするか、作品にはどれも深い愛着を持って楽しんでいる様子がが伺える。制作は、主に自宅で集中して行い、早くて3週間で手袋を完成させるという。

 今後の夢は、「手袋だけではなく、イメージが湧いたものを革を使った手作りで形にしていきたい」と話す。

 高木さんは、「自由林の美しさはもちろん、素朴な籠屋さんやレトロな喫茶店があり、色々楽しめる場所。ぜひ遊びに来ていただきたい」と笑顔でPRした。

手縫い革手袋 双sou

小樽市銭函2-30-3 株式会社トベックス自由林内ミニログハウス
電話:080-6503-1451
営業時間:木~日曜日11:00~16:00
定休日:5月~11月中旬までの月・火・水曜日と冬期間休業

2016年10月のベストママ
手作り雑貨と帽子のお店 アトリエINGLE SIDE

森谷 万理ママ

 花園3丁目の武道具店跡に、手作り雑貨と帽子の店「アトリエ INGLE SIDE」を、2013年(平成25)年7月にオープンさせた森谷万理(57)店主は、小樽出身のとてもおしゃれで素敵な女性。

 子どもの頃から洋服に興味を持ち、手作りするのが好きで、北海道職人義塾大学校・帽子製作教室の案内を、新聞で見つけ通うことに。旭川在住の講師は小樽の師匠に学び、不思議な縁を感じた。予定していた1年間をさらに技術を極めるため、5年間に延長して、帽子作りのノウハウを学び、紳士・婦人物の手作りの帽子を販売する店を開いた。

 店名の“INGLE SIDE”とは、赤毛のアンシリーズ7巻の炉辺荘(イングルサイド)にあるように、温かく人が集まる場所をイメージしてつけたという。

 店内には、様々なデザインの帽子が並び、10名以上の手作り作家の作品の委託販売も行い、パッチワークやバッグ、ビーズネックレス、陶器などが所狭しと並べられ、雑貨好きにはたまらない空間となっている。

 森谷さん手作りの帽子(6,000円~)は、中折れ帽、ハンチング、テンガロンハット、クロッシェなど、パターンは100種類以上あり、日々違う帽子の製作に励んでいる。現在、被りやすく柔らかで、顔を包むような新作の帽子を製作中。納得した帽子ができると、すぐに誰かに被せたくなり、早めに売れてしまうという。

 オーダーは、最短で3日間以内に渡すことができるというから、作業も手早い。帽子以外にも、洋服を作ったり、直しにも対応。編み物も得意。

 帽子を気に入り沢山購入してくれた高齢の女性が、購入した帽子を被って見せに来たり、様子を見に顔を出してくれるお客さんも増えた。いっぱい人が集まり、手芸を楽しんだり集う場所にしたいという。

 そんな手作りが好きな森谷さんの、もうひとつのお気に入りは読書。絵本・児童文学研究センター(色内1)の正会員となり20年。様々なテーマで勉強会があり参加している。

 「深さや鉢(ハチ)も大小様々で、被りたい帽子を被ってもらいたい。また、簡単な洋裁教室や麻ひもあみもの教室、フェルト人形作りなど、挑戦してみたいことがあれば、ぜひご相談を」とPRした。

手作り雑貨と帽子のお店 アトリエINGLE SIDE

小樽市花園3-2-2 荒井時計店となり
電話:0134-23-1546
営業時間:10:30~16:00
定休日:日・月曜日・祝日

2016年9月のベストママ
粉ばる小林焼き

小林 幸恵ママ

兵庫県姫路市出身のボーカリスト・小林幸恵さん(43)が営む「粉ばる小林焼き」は、小樽っ子には珍しい一風変わったお好み焼きと姫路おでんが食べられる店。「女性ひとりでも気軽にどうぞ!」と笑顔が素敵な美人ママ。

小樽に住んで14年目、2015年10月13日に店をオープンさせた。

幸恵さんのもうひとつの顔は、子どもの頃から歌手になる夢を持ち、ASAYAN(テレビ東京)の「最強ボーカリストオーディション1999」でグランプリを受賞。歌手デビューしている。現在も活動中で、札幌・小樽で年2、3回ライブを開催。しっとりとしたジャズのオリジナル曲を披露している。年1度は姫路で凱旋ライブを開き、今年は10月を予定している。

ヴォーカリストがなぜ?・・・と尋ねると、以前からお好み焼き屋を開きたかったという。

小林焼きとは、母の味が元祖となる小林家のお好み焼きのこと。クレープ状の生地の上にキャベツをたっぷり乗せ、広島風と思いきや、姫路から取り寄せた牛すじ肉とこんにゃく、ちくわを甘辛く煮た“スジコン”を入れ、つなぎの小麦粉は少なめで、卵・じゃがいもを入れて焼き上げ、姫路のソースを使って仕上げる。一押しは、ソース味と塩チーズ味のハーフ&ハーフ。特に人気がある。

小樽に姫路を知ってもらおうと、ご当地メニューの姫路おでんは、牛すじや大根・ガンモ・ちくわ・卵などを生姜醤油でさっぱりと味付けした。真夏は、おでんに変わる牛すじカレーを提供。姫路の黒毛和牛を取り寄せている。酒の肴には牛すじ串かつや姫路ホルモン野菜炒めなども用意。

小林焼きにはまったお客さんが、「満月を見て食べたくなった!」と聞き、小樽の人も美味しいと笑顔になり、土地に関係なく美味しい物は共通だと感じたという。

小樽について尋ねると、「雪には困っているが、自然が豊かで食べ物も美味しく、子育ての環境には良い。小樽が大好き」と言い、今後の夢については、「小樽に根付けるようなお好み焼き」と話し、「気軽に来てゆっくりしてもらいたい」とPRした。

2階と3階に店舗があり、3階には、靴を脱いで寛げるスペースもあり、子育て中のママ達の集会にも対応できる。絵本の読み聞かせやタイマッサージなどのイベントも開催している。一度、覗いてみる価値あり!

粉ばる小林焼き

小樽市花園1-11-18

電話:0134-24-7225

営業時間:11:00~17:00・日曜日11:00~19:00

定休日:月曜日

2016年8月のベストママ
ぽんとまり

江口 世利子ママ

 潮の香りが漂う高島漁港すぐ側に、デイサービスセンター「ぽんとまり」がある。その管理者・江口世利子さん(64)は、小樽出身で、利用者を第一考えるバイタリティ溢れる心優しい女性。

 48歳から介護の道に進み、管理職よりも利用者と向き合う現場の仕事がしたくて、2011年8月16日に同センターを開所させた。

 ぽんとまりとは、“入江”のことで、高島地区になじみ深い名前をつけ、地域に根ざした、誰もが立ち寄りやすい場所にしたいと考えた。

 送迎・事務職・食事の支度と、仕事は多忙を極めるが、行き届いた介護を心がけ、利用者の笑顔を見ているだけで幸せな気持ちになると言い、まさに天職だ。

 現在、デイサービスの登録者は34名で、1日平均8名が利用している。デイサービスの利用者は、自宅でひとり生活の人も多く、なんでも手を貸せば良いわけではない。時間がかかっても見守ることが大切だという。

 そして、笑顔が絶えないよう、利用者のそれぞれの持ち味を生かし、安心して利用できる場所を心がけている。そのためにも、志を共にして働く仲間の確保が肝心で、一苦労だそうだ。

 昨年の5周年には、札幌で活動するチンドン屋を活用し、利用者とともにみんなで楽しんだ。毎年のおたる潮まつりには、潮ねりこみを見学。以前勤務していた朝里ファミリアの梯団を沿道から応援。目前で潮太鼓の迫力ある打演を楽しみ、今年も応援に駆けつけた。

 今後の夢を尋ねると、緊急時に対応した宿泊できるデイサービスを自宅で開設したいという。江口さんは、「一緒に一日を笑って過ごしませんか」とPRした。

ぽんとまり

小樽市高島1-8-8
電話:0134ー26ー6891 FAX:0134ー26ー6892
営業時間:月曜日~土曜日・祝日8:30~17:30
定休日:日曜日

2016年7月のベストママ
居酒屋 らく天

工藤 まゆみママ

小樽都通り商店街に通じる小路「仲見世通り」に、ひっそりと佇む居酒屋「らく天」の工藤まゆみさん(46)は、笑顔が素敵な小樽出身のママ。

らく天は、旦那様のお父さんで、昨年他界された宏さんが始めた。おでんや焼き鳥・創作料理を提供する居酒屋で、24年が経つ。

数年前に店舗を隣りに移し、まゆみさんのアイデアで、女性が入りやすいおしゃれで清潔な店に生まれ変わった。おひとり様でもグールプでも気軽に、食事と酒を楽しめる店を心がけている。

まゆみさんは、子育をしながら店を手伝ってきたが、2人の娘さんも大きくなり、今では店を手伝い両親を支える助っ人に成長。

自慢のおでんは、関西風の味付けで、定番の大根やちくわ、玉子に加え、ロールキャベツやトマトのほか、フワフワな食感の自家製がんもどき「飛竜頭(ひりゅうず)」が味わえる。

小樽の地鶏を使った串焼もたまらない美味しさ。地元の旬の野菜や海産物を使った創作料理は、家庭では味わえない独創的でお洒落。また訪れたいという女性リピーターが多いという。

赤井川の農家から米や野菜を仕入れるなど、地産地消を心がけ、また、和食に合うビオワイン(自然派ワイン)や日本酒を追求する、研究熱心な旦那様でありマスターを支えるしっかり者。

接客を中心にテキパキと店内を動き回り、細やかな気遣いで、店内をいつも明るくしてくれるまゆみママ。これからも変わらず、美味しいものを皆さんに食べてもらいたいと、仕事に精を出す。

まゆみさんは、「アットホームな雰囲気で、旬の食材を活かした料理を提供。お待ちしてます」と笑顔で話す。

写真をお願いしたら、恥ずかしそうに応じてくれた。

居酒屋 らく天

小樽市稲穂2-13-7

電話:0134-22-6336

営業時間:18:00~23:30(L.o23:00)・週末~24:00

定休日:月曜日

席数:カウンター8席・テーブル25名前後、宴会は事前予約。

2016年6月のベストママ
飲み食い処 ここ家

山崎 寛子ママ

 花園銀座さわだビル1階に店舗を構える「飲み食い処・ここ家」は、仲良し夫婦が営むアットホームな雰囲気の店。夫・山崎司さん(46)と妻・寛子さん(42)が、2015(平成27)年6月15日にオープンさせた。

 我が家のようにゆっくりと「ここだ!」と寛げる店を心がけ、また、店の場所を「どこや?」と聞くと、居合わした常連さんが一斉に、「ここや!」と掛け合いをするなど、和気あいあいとした雰囲気の中、店名の「ここ家(や)」がある。

 働き者の2人は、手宮にある燐友朝市(色内3)で魚屋を営み、子ども達の手も離れたのをきっかけに、思い切って“ここ家”を開店。朝市とあって、朝の5:00前から昼の2:00までを市場で働き、その後、夜の買い出しをして、夫婦共に店に来て開店準備に追われる。

 2人はいつも一緒で、仲睦まじい。看板ママの寛子さんは、調理・接客など何でもこなし、素敵な笑顔で店内を明るくしている。

 魚屋なので新鮮な海鮮ものをメインに、旬の食材を提供。定番メニューに加え、本日のおすすめメニューには、5月15日に解禁となった「うに」を1折使った丼を2,200円と格安で提供。

 上質な“うに”を特別に安く提供しているという司さんは、16歳から市場を経験し、見立てた魚はどれも鮮度が違い、手頃な価格で提供できる魚屋の特権をフルに活用しているというからありがたい。

 沖縄もずくのそうめん風や活ホッキや活ほたてなど、その日に仕入れた食材によってメニューも変わる。

 美味しく食べて、楽しく飲んでくれたら、“それが一番”といい、知り合いのつてで来店し、気に入ったリピーターも多く、会話も弾む。

 日本酒なども取り揃え、お客さんからのリクエストや酒屋のおすすめを仕入れたり、会話から情報収集し、学ぶことが多いと感じている。

 もうすぐ一周年を迎え、何か企画を考え中。「気軽に魚とお酒が楽しめる店なので、ぜひ、いらしてください」とPRした。

飲み食い処 ここ家

小樽市花園1-8-8
電話:0134-32-7200
営業時間:17:00~22:00(夏)・18:00~22:00(冬)
定休日:日曜日
席数:テーブル4席・カウンター8席

2016年5月のベストママ
お箸ダイニング こうじ

氏家 由佳里ママ

手頃な価格で美味しい料理が味わえる「お箸ダイニング こうじ」の店主・氏家晃嗣氏を支える妻の由佳里さん(41)は、「いらっしゃいませ!」とやさしい笑顔でおもてなしをする美人ママ。

由佳里さんは帯広出身で、22歳の頃、仕事で初めて小樽に。食べ物が美味しくて、心ならずも体重が増えてしまった思い出がある。

そして、晃嗣さんと出会い結婚。平成17年7月に、現在の場所に店を構え、主にホールや会計などを担当。ホールの仕事は今まで経験したことがなく、戸惑いもあったが、現在はフットワークも軽やかに、隅々にまで気配りが行き届くほどに。

10年経った今も、日々、お客さんから勉強させてもらっていると言い、その謙虚な姿勢が由佳里さんの魅力でもある。

焼き物・揚げ物・海鮮など、旬の食材を使った料理を、晃嗣さんが腕によりをかけて提供。最近の新メニューのトマト揚げは人気メニューのひとつだ。

お客さんの会話の邪魔にならないように、飲み物や料理を出すタイミングに気を使ったり、旬の食材を使った料理を勧めたりと、気遣いが絶えない。

休日には、晃嗣さんと美味しい食材を求めて出かけ、意外な発見に出会ったり、帰りに温泉に浸かって心身ともに癒されるひと時を過ごす。

仕事上、旅をすることはなかなかできないが、お客さんとの会話の中で旅行の話を聞くと、自分も行ったような気分になり、将来、話に聞いた場所へ旅をするのを楽しみにしている。自分の知らない話など仕事を忘れて聞き入り、会話を楽しんでいる。

帯広より小樽に住んでいる年月の方が長くなった由佳里さんは、海があり山があり自然があり、食材も美味しいと小樽を絶賛した。

これからも、若い方から年配の方まで、皆さんに喜んでもらえる店であり続けたい。そのためには、二人で健康で仕事をさせてもらうことだという。「おひとりでも団体さんでも、気軽に立ち寄ってもらいたい」と笑顔でPRした。

お箸ダイニング こうじ

小樽市稲穂2-13-17

電話・FAX:0134ー22ー7070

営業時間:ランチ11:30~14:00・ディナー17:00~22:00(L.O21:30)

定休日:日曜日

2016年4月のベストママ
紅茶のお店 IRA

村上 美樹ママ

 紅茶専門店「IRA」(イラ)のオーナー村上美樹さん(50)は、前の会社の同僚だった見上右学店長(34)とともに、掖済会病院横に、今年の1月27日念願のカフェをオープン、小樽に本格派紅茶が味わえる新しい風を吹かせた。

 小樽出身の村上さんは、以前はパン職人でコーヒー好き。いつかカフェを持ちたいと夢を描いていた。見上さんも小樽出身で、紅茶の勉強を始めてコーディネーターの資格を取得し、今まで小樽に無かった紅茶専門店を誕生させた。

 茶葉のほとんどがスリランカ産ということもあり、太陽のように明る店になるよう、スリランカの言葉で太陽を意味する「IRA」と命名した。

 村上さんが調理を担当し、紅茶はコーディネーターの見上さんが担当。料理が出来上がる頃を見計らい、紅茶を準備。2人の息のあった仕事が重要となる。

 見上さん担当の作業は、茶葉の大きさも蒸らし時間も違う紅茶を、沸騰したてのお湯と適切な温度で、ティーポットの中で綺麗にジャンピングするなど、淹れ方のタイミングを外せないもの。

 「種類は10種ほどあり、季節や好みによっても異なり、これからの季節は、春摘みの紅茶“ダージリンファーストフラッシュ”の特別な紅茶をいただくことができる」とのこと。他にも渋みや香り、個性の弱いタイプが好みであったり、どの紅茶にしようか迷ったら、見上さんが丁寧にアドバイスしてくれる。

 ランチタイムは11:00から19:00までで、パスタセットやライスプレート、サンドイッチのセットが楽しめ、アフタヌーンタイムの14:00から21:00は、オーダーが入ってから焼くパンケーキやスコーンを紅茶とセットで、15:00から21:00までは、紅茶をベースに日本酒や小樽の赤ワイン、カティーサークとブレンドしたティーカクテルが味わえる。

 9割は女性客で、若い女性からお年寄りまで幅広い年代が訪れるという。お客さんからの「美味しかった」や「また来るね」の言葉に元気づけられ、なによりありがたいという。おひとり様でも気軽に入れる店を心がけ、ゆっくりくつろいでもらいたいそうだ。

 今後の夢は、小樽の活性化に繋げるためにも、若い人がこの店を参考に、自分たちでも開業したくなるようなお手本になれればと話す。

 村上さんは、「ひとりでも大歓迎。気軽に立ち寄ってもらい、ゆっくりと紅茶を味わってもらいたい。宴会やティーパーティーも予約を受け、料理等については電話で相談を」と呼びかけている。

紅茶のお店 IRA

小樽市稲穂1-7-15 掖済会病院左側横道路
電話:0134-24-2030
営業時間:11:00~21:00
定休日:特になし

2016年3月のベストママ
ロン美容室

枡田 香ママ

 手宮十間道路の坂の下、かつて賑やかだった商店街の一角に、美容師・枡田香さん(45)と母親の加藤奈々子さんが営んでいる「ロン美容室」がある。

 香さんは、理容師の父と美容師の母の背中を見て育ち、現在、姉も市内で美容室を開業する美容一家。

 子どもの頃に、保育士になりたい希望もあったが、高校生になってから通信教育を受けて美容師の道へ進み、働き続けてきた。

 結婚後も仕事を続け、出産する前日まで働き、出産後は、幼子をおぶって仕事をした頑張り屋さん。それが評価され、小樽市から平成27年度の優良技能者に表彰された卓越した技能者のひとり。

 着物好きな香さんは、表彰式に着物姿で出席し、着映えし華やかな雰囲気を醸し出していた。最新のヘアースタイルや着付け技術の向上にと、毎月第2木曜日の講習会に参加し、学び続け努力を惜しまない。

 あまり積極的ではなかったという香さんは、美容協会の青年部に入部。2代目の美容師も多く、同じ境遇の仲間と悩みを相談したり、いろいろな面でプラスになり、学ぶことも多いそうだ。

 小樽潮まつりは、かなり前から練り込みに参加し、昨年は、山車に上がり楽しんだという。また、青年部のメンバーと、春には大好きな山菜採りへ出かけ、夏には海水浴を楽しむそうだ。

 香さんは、「小樽が大好きで、ずっと小樽で店を続けて行きたい」と話した。

 手宮の地元に根付いたパーマ屋さんの2代目・香さん、孫ができると聞き、おばあちゃんとはとても思えない、はつらつとした地元を愛する素敵な美容師さん。

ロン美容室

小樽市石山町10-12
電話:0134-32-0414
営業時間:月曜~土曜9:00~18:00・日曜8:00~17:00
定休日:毎週火曜・第3月曜日

2016年2月のベストママ
Hair Salon Free will

渡辺 浩美ママ

 静屋通りに昨年5月に移転オープンしたHair Salon「Free will」の美容師・渡辺浩美さん(30)は、小樽生まれで、子ども頃は、外で遊ぶのが大好きな活発な女の子だった。

 ヘアーメイクに興味があり、札幌の専門学校へ通い、美容師になり9年目となる。

 当店の代表を務める廣瀬聖朗さん(32)とは、以前働いていた美容室の同僚で、今の場所に移転オープンに合わせ一緒に仕事を始めた。

 店名の「Free will」は、固定観念にとらわれず、自由に自分が思うスタイルにしてほしいという、自由意思を意味している。

 街の中心に店舗を構えることで、小樽の端々に住んでいるお客さんが、バスの便も良く来店しやすいのではないかと、静屋通りの店舗を選んだ。

 浩美さんの仕事は、シャンプーやカット・セット・矯正など、美容師の仕事全般と、店の掃除や洗濯と働き者だ。

 店内は、廣瀬代表の提案で、壁に動物をあしらい、小物にアニマル柄を取り入れ、緑もあったりと、楽しい雰囲気に包まれている。

 客層も、生後数ヶ月の子どもから年配まで男女問わず訪れ、基本は予約となるが、ぶらっと立ち寄ってもOK。

 ヘッドスパ(頭皮と髪の健康を促進するヘッドマッサージ)専用のシャンプー台を導入し、大変喜ばれているという。

 カッコイイ渡瀬さんとかわいい浩美さんの思いは、極力、要望に答えることで、そのためにも会話を大切に、お客さんがイメージするスタイルを聞き出すようにしているという。

 仕事柄、街で出会う人のヘアースタイルが気になったり、常に雑誌を見てアンテナを張り巡らし、流行りに敏感でいたいそうだ。

 ヘアースタイルを任され、気にってもらえた時や、通ってもらえるようになると喜びを感じるという。髪の相談はもちろん、ちょっとした空き時間を利用して、前髪のカットや部分カットにも応じている。

 小樽っ子の2人に今の小樽について尋ねると、「若者が仕事を求めて小樽を離れてしまっている。小樽は災害が少なく空気も綺麗で住みやすい。人との距離感も近い」と、小樽をこよなく愛していることが感じられる。

 「年代を問わず気軽にいらしてください。タイプが違う2人のスタッフがお待ちしています」とPRした。

Hair Salon Free will

小樽市稲穂2-17-17
電話:0134-33-5225
営業時間:10:00~19:00
定休日:毎週火曜日・第2と第4月曜日
駐車場あり

2016年1月のベストママ
ジャナグルアートセンター

高橋 朋子ママ

 小樽出身の高橋朋子さん(62)は、ジンバブエ共和国の首都ハラレで、伝統楽器やダンスを子ども達に教える「ジャナグルアートセンター」の代表を務めるパワフルな女性だ。ジンバブエに渡り、すでに29年になるという。

 毎年夏に、アートセンターで学ぶ生徒と先生によるグループで来日し、沖縄から北海道まで縦断ツアーをしている。公演先は学校が中心だが、保育園や高齢者施設でも演奏し、伝統音楽やダンス、日本の童謡を披露し、あらゆる世代に夢と感動を与えている。

 また、ジンバブエのアート作品を日本で紹介し、帰国の折には、アフリカンアート展を開催して展示販売もしている。

 高橋さんは、花園商店街の靴店「地球屋」(花園1)の長女として生まれ、北手宮小、北山中、潮陵高校を卒業した生粋の樽っ子。スキーの腕前は国体に出るほどで、おてんばで活発な女の子だった。年に数回、ツアーの準備や打ち合わせのために帰国する際には、現在も母親が切り盛りしている実家に、必ず里帰りしている。

 ジンバブエに住むきっかけとなったのは、1979年に大阪で観たジャマイカのレゲエ音楽の第一人者ボブ・マリーのコンサートで、心臓の鼓動のような音楽に魅せられ、歌詞を読むうちに黒人のアフリカ回帰運動に関心を持つようになった。

 翌1980年、南ローデシアはイギリスから独立してジンバブエとなり、70年代後半に独立のために闘う人々を応援する「ジンバブエ」という曲を歌っていたボブ・マーリーは国賓として招かれ、独立の式典で歌っている。高橋さんの関心は、まっすぐアフリカに向かい、7年間の準備期間を経て、1986年にジンバブエに渡った。

 日系企業や日本大使館に勤務したのち、1992(平成4)年に、地元のミュージシャンと「ジャングルミュージックプロダクション」を設立、レコーディングや音楽ビデオの制作、24時間コンサートを主催。そのコンサートは、10年後にナショナルスタジアムで開催するほどに成長したが、インフレーションのために継続が困難になったという。

 2002(平成14)年には、道内の友人の協力で、大人のバンド「ジャナグル」を伴って来日し、秋田県と道内10箇所で公演、2005(平成17)年愛知万博で演奏後、全国ツアーを行い、翌2006(平成18)年にも全国ツアーをしている。

 2010年(平成22)年からはジャナグルアートセンターで学ぶ小中学生と先生によるグループで全国ツアーを開始し、生き生きとした歌や伝統楽器の演奏、迫力ある踊りを披露し、各地で聴衆を魅了している。

 また同年には、ジャナグルアートセンターの設備が4年がかりで完成し、日本の外務省に申請していた草の根文化無償基金に採択され、音楽スタジオに必要な音響機材や楽器を揃えることができた。

 現在、同センターに隣接する1,500平方メートルの土地を市から借り受け、「ジャナグルビレッジ」を建設中で、草葺屋根の下にテーブル席を作り、焚き火で調理した料理を提供する。昔ながらの方法で作った食事を食べながら、野外ステージでのライブ演奏やダンスを観光客や地元の人に楽しんでもらおうと計画した。来年3月にオープンを予定している。

 ビレッジには何種類もの果物の木を植えており、木々が成長するまでに丸い草葺屋根のロッジを建設して、宿泊客にも対応できるようにするのが目標だ。

 また国内では、NPO法人札幌障がい者活動支援センターライフと、“JENALIFE”というブランドを作り、アフリカの布を使ったオリジナルグッズを制作し販売している。

 「野生動物や大自然はもちろんのこと、ジンバブエ遺跡のような大芸術を作った人達の子孫ゆえか、アートのレベルが高く、特に石の彫刻が盛んで、作品は欧米でも高い評価を受け、個展の度に完売する作家達がいる」と、ジンバブエの魅力を熱く語る。

 半年ほど前から予告なく頻繁に起こる停電で、井戸水を汲み上げるポンプが止まって断水になり、電話の充電もままならないことが、今一番の困りごとだそうだ。

 2016(平成28)年の全国ツアーは、6月1日から7月10日頃まで。福岡・沖縄・兵庫・大阪・愛知・岐阜を経て、小樽では6月下旬から公演を予定している。

 高橋さんは、ジャナグルの公演を、『自分が生きていることを思い出すコンサート』とPRした。

ジャナグルアートセンター

0134-22-5377 地球屋、080-4046-2884 携帯

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