2017年 ベストマスター

2017年12月のベストマスター
中華料理 華花(KAKA)

石原 健太郎マスター

平成30年6月30日退社

 ウイングベイ小樽(築港11)5番街1階の中華料理「華花(KAKA)」で、熟練の腕前を発揮する石原健太郎さん(40)は、料理長兼店長を務める。

 買物次いでに立ち寄り食べられる、小樽で本格派中華料理だ。

 札幌出身の石原氏は、25歳から中華料理の世界に入り、札幌市内のレストランやホテルで修行を重ね、料理長として腕を振るってきた。2013(平成25)年から同店を任されるが、一時退職。

 2016(平成28)年12月5日に再オープンした同店で、料理長を務めることに。“華花”復活を知った客が訪れ、石原料理長が作る味を覚えていて、「前と同じ味なのは、もしかして?!」と尋ねられ、「調理長が復活したんだ!」と喜ばれたエピソードがある。

 料理の世界で、なぜ中華料理を選んだのかは、「一般的なラーメン・餃子から本格的な中華料理まで、奥が深く限りがない。この道に入れば入るほどに難しさが分かる。スピードが必要だったり、焼く・蒸す・煮る・煮込むなど、作り方も多種多様。時には大胆に、また繊細さが求められたり。インパクトがあるもので、常に真剣に料理と向き合う必要がある」のだそうだ。

 当店ベースは広東料理だが、四大中華料理の四川・上海・北京・広東それぞれの良い所を、自分なりにアレンジしている。

 お奨めの一品「麻婆豆腐」は、辛くコクがあり旨みがある。ラー油や豆板醤などすべての調味料にこだわり、自分がこれまで培ってきた感覚や経験を活かし調理している。

 「いかに、美味しい物が提供できるかということを心がけ、ただ美味しいだけはなく、感動でき心に残るインパクトのあるものを提供したい。どんな状況でも、このことは決して崩してはいけないと、強い信念を持って仕事をしている。買い物客が行き来する場所にあるからこそ、一般的な親しみやすい中華料理にも力を入れている」。

 幅広い世代に好まれる餃子は、皮の表面はカリッと中はモチモチとした食感で、厳選した豚肉を使うことで肉汁にもこだわることができるという。海鮮春巻きも人気だ。

 現在、調理長が厳選した素材を使い、熟練の技で仕上げたこだわりの2017年の年忘れオードブルと、2018年幕開けを祝うおせち料理の限定特別販売を行っている。

 「本当に美味しい物を食べると、人は幸せになれる。そのためには、調理はもちろんだが、サービスや店の雰囲気が三位一体となり、スタッフのチームワークが最重要だ。思いを込めて作る中華料理を、ぜひ食べに来ていただきたい」とPRした。

中華料理 華花(KAKA)

小樽市築港11-5 ウイングベイ小樽5番街1階
電話:0134-61-1311
営業時間:
月~金曜日11:30~15:00(LO.15:00)・16:00~20:00(LO.19:30)
:土・日曜日・祝日11:30~20:00(LO.19:30)

2017年11月のベストマスター
BARクロクマ

廣瀬 惣太マスター

 旧手宮線沿いに2016(平成28)年1月10日にオープンした「BARクロクマ」の店主・廣瀬惣太さん(28)は、小樽生まれではあるが、東京から戻って3年目の樽っ子ビギナー。BARを渡り歩いていた訳でもなく飲食業は初心者。実は酒に大変弱い。

 祖父の持ち物件に空きができ、木造りで雰囲気の良さが気に入り、駐車場もないことから、酒が飲める店にしようとBARを考えた。繁華街から離れていて静かなところも希望通り。

 BARと言っても気取りがなく、居酒屋のように気軽に入れるような店。父でシロクマ食堂(色内3)店主が名付けた、姉妹店のような店名に。

 ジャパニーズウイスキーを中心に、ウイスキーを200種類以上用意。マッサンでウイスキーが注目され、世界的に評価された今流行りの小さな蒸留所のクラフトウイスキーを提供している。

 世界で高い評価を受ける、埼玉県秩父蒸留所のイチローズモルトは8種類を用意。1本15,000円が発売当日にネットで50,000円になるようなプレミアムウイスキーを、手頃な価格で提供できるよう努力している。

 他にも、父がコレクションしていたものを参考に、ビール樽で熟成させたウイスキーなどの珍しいものも。父はいつまでも師匠だ。

 観光客と地元の客が半々で、知らない地元の話が聞けて楽しい。せっかく訪れてくれた人との出会いを大切にしようと、定休日を定めず営業。仕事が楽しいと話す。

 シロクマの常連さんが、何も知らずに来店し、話しているうちに息子だと分かり、びっくりする人も多い。

 酒だけではないメニューにも力を入れていて、生肉から味付けし干してスモークした「スモークジャーキー」は、実は自分が食べたい味にしたくて作った。テイクアウトもでき、ほかのBARから頼まれることもある。そのほか、燻製カレー、燻製ベーコン入りチャーハンやパスタも。

 今後はランチも計画中で、食事でも評価されたいと、常に向上心を持ち仕事に励んでいる。

 常連さんはもちろん、新規のお客さんも大歓迎。店主トークは年令・性別を問わずに楽しませてくれる。猫の“社長”もお待ちしてます!

BARクロクマ

小樽市色内1-14-10
電話:080-9009-9698
営業時間:19:00~24:00
定休日:不定休

2017年10月のベストマスター
中華料理 華花(KAKA)

佐藤 康裕マスター

 おたる屋台村ろまん横丁の咖喱酒場ケランは、11月初旬、花園銀座に新店舗オープンのため、これまでの岡田学店長(29)に代わり、10月1日から、佐藤康裕さん(32)が新店長を務める。(写真右が佐藤新店長)

 佐藤新店長は旭川出身で、札幌にある関連会社に勤務、3ヶ月前に小樽へ。飲食関係の仕事は10年以上の経験を持つ。

 同店は、天狗山の麓に店舗を構えるスープカレー店 小樽天狗山カレー&カフェCelan」(最上2)の姉妹店で、カレー屋ならではのスパイスを利かせたメニューを用意。酒を飲みながら、楽しい時間を過ごせる店だ。

 全店舗共有スペースもあり、屋台村としてのバランスを保ちつつ、独自の魅力をアピール。店内は東南アジアの屋台風に装飾している。

 小腹の空いた人には、酒場で食べるチキンスープカレーを、酒と一緒に食べたい人は、スパイシーザンギや人気メニューのスパイス甘エビの唐揚げなど。

 カクテルは50種類もあり、シンガポールのタイガービールや女性にお奨めのナイヤガラを使ったビール「天使の雫」など、生ビール以外のメニューも豊富に取り揃えている。佐藤新店長お奨めメニューは、10月中旬から登場。乞うご期待!

 全国からリピーターも多く、観光客だけでなく出張で訪れる人や、北海道内外からお客さんが集まり、会話も弾むという。

 佐藤店長は、「これまでの経験を活かし、知らない土地ではあるが、横丁全体を加味して、盛り上げていきたい」と意気込み、「店舗を増やし、この会社で働いてみたいと思う人も増やしていきたい」と話した。

 甘いルックスでマシュマロボディの前店長から、ケランらしいスパイス顔のマッチョな体型の新店長にバトンタッチ!小樽に馴染む時間はそうかからない。面白い?!新店長に会いに行ってみよう!

中華料理 華花(KAKA)

小樽市稲穂1-12-8 おたる屋台村ろまん横丁内
電話:0134-64-1218
営業時間:17:00~24:00
定休日:火曜日

2017年9月のベストマスター
寿し処彩華

永山 亮マスター

 ろまん横丁で寿司を提供する「寿し処彩華」の店主・永山亮さんは、小樽出身の39歳。

 中華料理店でアルバイトをするうちに、料理の世界にはまり、市内4件の寿司屋で修行を重ね、この道22年。いつか店を持って商売をしたい夢をこのほど実現させ、店を構えた。

 店名は、生ものの彩りと花を意味する、“彩華”(さいか)と名付けた。

 寿司屋の高い敷居を無くし、誰でも気軽に来店できる、寿司1貫でも2貫でも食べに来てもらいたいとの思いを込めた。

 接客も好きだという永山さんは、ほとんど1人で切り盛りし、カウンター8席のお客さんをもてなす。

 お好み寿司オーダー票を作り、外国人観光客にも分かりやすく、英語・中国語・韓国語でも表記。イカ・タコ・玉子・トビッコの150円(1貫)から大トロ・海水ウニ・特大ボタンエビ・アワビの500円まで、リーズナブルに設定している。

 寿司の70%はシャリだと言い、共和産のななつぼしを使い、長年の経験を活かした自分の店の味を出し、新鮮なネタでひとつひとつ丁寧に握る。

 1日20食限定の平日ランチは、寿し7貫又は生ちらしと茶碗蒸し・サラダ・味噌汁に、コーヒーまで付いて850円。

 店主のお奨めはウニ入り5貫セット。とてもお徳感があるという。メインの寿司の他に、刺身や焼き物のメニューも用意。

 お客さんに「ご馳走様」と言ってもらえた時に達成感を感じ、また来てもらえるように、満足してもらえるよう日々心がけている。

 地方からのお客さんが地元に帰り、同店を紹介。話しを聞いた人が店に来てくれたこともあり、お客さんに感謝し、まだまだ勉強中と謙虚さと向上心を忘れない。

 「寿司が食べたくなった人、ちょっとだけ食べたい人など、皆さん気軽に来ていただきたい」とPRした。

寿し処彩華

小樽市稲穂1-3-9 協和サンモールビル1階ろまん横丁
電話:090-9083-8328
営業時間:11:00~14:00ランチ(月~金)・17:00~11:30(シャリが無くなり次第閉店)
定休日:木曜日

2017年8月のベストマスター
牡蠣と肴、旨い飯 KOI-CHAN

小伊勢 凌太マスター

 個性的な店が集まる小樽ろまん横丁内の一番奥に店を構える、牡蠣と肴、旨い飯「KOI-CHAN」の店主・小伊勢凌太さん(25)は、小樽出身で地元若手店主のひとり。

 高校卒業後、札幌の調理専門学校で学び、帯広の菓子店に勤めるが、地元・小樽に戻り、人生初の店を構え、4月7日のオープンから4ヶ月、日々奮闘してきた。

 “こいちゃん”と昔から呼ばれてきたあだ名を店名にし、「KOI-CHAN」とした。

 メインは厚岸の牡蠣で、バケツのような鍋で提供する「カキバケツ」がお奨め。酒蒸しの牡蠣5個か、牡蠣3個とホタテ1個とハマグリ1個のどちらかが選べる。バケツに入れたのは、これまでの小樽にない豪快な出し方で、お客さんに楽しんでもらおうと。

 牡蠣フライや牡蠣の冷製アヒージョのほか、牡蠣の塩辛は珍しいと人気があり、クラッカーに塗って食べる牡蠣ペーストなど、牡蠣メニューが並ぶ。

 押し寿司やいなり寿司など飯物をカウンターに並べて食欲をそそり、お酒を楽しみながら、胃袋を満たしてくれる。

 週末はアルバイトを頼むこともあるが、ほとんど1人で、仕入から調理・接客・洗物・メニューの発案などをこなしている。

 初めてのことも多く、戸惑うこともあったが、久しく会っていない小中高の同級生が、「こいちゃん」の店名で尋ねて来て、再会に盛り上がる。

 「新しいことにチャレンジしたい」と、キラキラした目で話すマスターは、牡蠣の燻製も始め、お客さんに喜んでもらい、自信に繋がっている。

 「地元のお客さんや観光客まで、楽しんでもらえるような店を作りたい」とPRした。

牡蠣と肴、旨い飯 KOI-CHAN

小樽市稲穂1-3-9
サンモール一番街おたる屋台村ろまん横丁内
電話:080-1884-8644
営業時間:18:00~23:00(L.O22:30)

2017年7月のベストマスター
小樽和菓子工房 游菓~YU-KA

青木 雄二マスター

 小樽市指定歴史的建造物・後藤商店(旧塚本商店)の1階に、今年の4月27日に、小樽和菓子工房「游菓~YU-KA」がオープンした。小樽の歴史ある和菓子界にニューフェイスが誕生した。

 店主の青木雄二さん(46)は、小樽生まれの小樽育ち。市内にある老舗和菓子屋2店舗で28年勤め、このほど独立。その間に学んだ和菓子のノウハウを日々活かし、妻の文恵さんと夫婦で切り盛りしている。

 自身の「雄(ゆう)」の音の響きを入れ、菓子を遊ぶという意味を込め、店名を「游菓」とした。

 店舗の建物は、1920(大正9)年に呉服太物商の店舗として建てられ、第1回小樽市都市景観賞を受賞している歴史的建造物。

 建物の雰囲気も気に入り、「菓子作りが大好きで自分の店を持つ」という夢を叶えた。店主になって初めて分かる苦労も経験し、多忙ではあるが充実した日々を過ごしている。

 店舗2階には食堂があり、周辺にはそば屋・硝子工房・コンビニ、今後はホテルもオープン予定で、周りの店と切磋琢磨しながら、小樽の街を元気づけたいという。

 道産小麦粉と小豆、小樽地鶏の卵を使用するなど、納得いくまで素材を吟味し、食材を仕入れている。

 青木さんおすすめは“どら焼き”だが、いちごが丸ごと1個と白餡が入ったいちご大福も人気。黒砂糖を使った柏餅や懐かしいと評判の中華まんじゅう、和菓子にこだわらずマドレーヌやブルードネージュ(クッキー)も並ぶ。

 中でも、友人の“食べたい”から生まれたどらやきメニュー「おてもりどらやき」は、お客さん目線になって、いろいろな味が楽しめる。つぶあん・抹茶クリーム・いちごクリーム・生クリーム・カスタードの5種類を用意。好みの餡を好きなだけ載せて食べるどらやきだ。

 友人繋がりで、店舗の工事や内装・照明など、すべてに協力してもらい、多くの知人・友人が開店を祝福してくれた。人の繋がりのありがたさを実感し、「皆さんの支えや助けに感謝し、美味しい菓子を提供し、自分が育った小樽の人に恩返しがしたい」と語る。

 焼きたての温かいどらやきの皮を試食で提供し、製造者と購入者との距離をなくし、客の声を間近で聞き、その中から商品化も検討。

 開店して2ヶ月だが、今後は、新商品を増やし、品揃えを豊富にしていきたい。無理せずに、身の丈にあった仕事をしっかりとこなしたいそうだ。

 青木さんは、「どこにでもある菓子だが、“美味しい”と言われることが何よりも嬉しい。ぜひ食べていただきたい」とPRした。

小樽和菓子工房 游菓~YU-KA

小樽市色内1-6-27 後藤商店1階
電話:0134-55-5747
FAX:0134-55-7346
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休

2017年6月のベストマスター
和風だし伊藤圓

伊藤 強マスター

 小樽では珍しい、和風だしのお茶漬け専門店をオープンさせた伊藤強さん(39)は、小樽出身の小樽っ子。人生初のオーナーとなり、小樽花園を元気にしたいと郷土愛に溢れている。

 場所は、2017(平成29)年4月にオープンしたおたる屋台村の新店舗・ろまん横丁内、店名は「和風だし伊藤圓」。一緒にオープンした6店舗とともに、横の繋がりを大切にしながら、店を1人で切り盛りしている。

 伊藤さんは、これまで、物産展のバイヤーや小売業者へ卸す食品の営業、輸入車の営業などの仕事をしてきた。出張も多く、各地での見聞を広めてきた。小樽では見かけないお茶漬け店も、他の土地では馴染み深く、これを小樽で試みようと考えた。

 自分が納得のいく気に入ったものを仕入れ提供できるのも、これまでの経験が生かされている。だしブームにあやかり、和風だしを強調してはいるが、雑貨屋風をイメージした店内は、おひとり様でも気軽に入れる雰囲気だ。

 鮭節・利尻昆布・焼きあごなど、8種類の旨みの相乗効果を生かしブレンドした特製だしを使い、お茶漬けとコシがありのど越しが良い生うどんを提供している。また、酒の肴になる一品料理は、塩辛・ザンギ・つぶ貝・ローストビーフなどを取り寄せている。

 マスターお奨めは“のり茶漬け”。だしに広がる黒ばら海苔の風味が絶妙。ご飯とだしに分けて提供するので、だしだけでも味わうことができ、濃厚なだしに惚れるお客さん続出。

 まだ固定メニューだけだが、メニューのアレンジを考えたり、先輩のアドバイスを試作してみたり、少しずつお奨めを増やす努力を欠かさない。日々新鮮でやりがいを感じているという。6月からはランチも始め、夏季は生冷や麦も出す予定だ。

 小樽観光協会の会員交流まちづくり副委員長を務め、小樽の観光に尽力してきたマスターは、小樽ナイトマップの制作にも携わり、人一倍、夜の花園を盛り上げたい強い思いがある。

 お酒を楽しんだ人に、サラサラと食べられる締めのお茶漬けをと、夜中の3時、4時まで開けていられる店を検討。小樽をこよなく愛すひとりだ。

 「小樽にない和風だし専門店のお茶漬けは、味のイメージがしづらいと思うが、まずは一度、来店して食べてもらいたい」とPRした。

和風だし伊藤圓

小樽市稲穂1-3-9 おたる屋台村ろまん横丁
電話:090-7053-4439
営業時間:11:00~14:00(火・木のみ)、17:00~24:00
定休日:月曜日

2017年5月のベストマスター
和バルTAKU

菊地 拓也マスター

 2017(平成29)4月7日にオープンしたおたる屋台村ろまん横丁(稲穂1)で、「和バルTAKU」のオーナー菊地拓也さん(31)は、自分の店を持つ夢を実現させ、毎日全力で店頭に立つ。

 菊地さんは、小樽生まれの小樽育ち。稲穂にある「お箸ダイニングこうじ」に勤めて11年。独立の夢を描きながら和食の修行を重ね、店主の片腕として店を支えてきた。レンガ横丁2号店の話を聞き、良いタイミングかと思い独立を決断した。

 店名の「和バルTAKU」は、和食の経験を活かした“和”、気軽に食べて飲んで楽しめる意味から“バル”、自分の名前”TAKU”を付けた。

 ほぼ1人で仕込みから調理・接客までを担当。天ぷらと串揚げを1本単位から注文でき、好きな串揚げや天ぷらを“ちょこっと”食べても、“がっつり”食べても良し。お奨めは、ステーキ用熟成牛肩ロース肉の串揚げ。とても柔らかくて美味しい。串も天ぷらも200円~300円とリーズナブル。

 一品料理や通しにも力を入れている。道産アスパラやたらの芽など、季節に合わせた新鮮な食材を使ったものや、十勝大豆から丹精込めて作った豆腐にふき味噌を添えて、春を意識した一品に仕上げた。オープンからわずかの期間で、すでに手作り豆腐が気に入って通う人も現れた。

 2度づけ厳禁の大阪での食べ方を、小樽でも広めたいと、串揚げは自家製ソースに1度だけつけて食べてもらいたいという。

 目指すは、「常連さんが来る和やかな雰囲気の店」と語り、「みんなから愛される人間になりたい」と話す。

 カウンターに立つ菊地マスターは、お客さんとの距離も近く会話も弾み、「美味しい」と笑顔で言ってもらえることが一番嬉しいと話す。

 「毎日仕事をしていて楽しい。一度、来店して食べてもらいたい。何本でも食べられる工夫をした串揚げをお召し上がりください」とPRした。

和バルTAKU

小樽市稲穂1-3-9 おたる屋台村ろまん横丁
電話:080-4048-4411
営業時間:17:00~L.O23:30
定休日:日曜日
カウンター7席

2017年4月のベストマスター
旬味創作はしをね

大澤 保マスター

 旬味創作はしをねの店主は、青森県出身の大澤保さん(40)。

 札幌で修行していた頃、小樽には何度も遊びで訪れていた。海が近いことも含めて小樽を気に入り、2005(平成17)年11月に初めて自分の店を開業した。最初は花園で7年、今の場所に移転して4年目となる。

 店名の「はしをね」は、イタリア語で情熱を意味し、情熱を込めて料理を作ることから名付けたが、料理の基本は“和食”。

 仕入から調理、カウンターでの接客と1人で何役も。昼の12:00頃には出勤して仕込みに励んでいる。季節の食材を使った創作料理を提供し、季節感を味わってもらいたいと、日々心がけている。

 献立は、仕入れた魚や野菜を見てから、その食材にあったものを考える。旬の魚を美味しく自分なりに求めた1品を提供しているが、もっともっと探求して、美味しさや和食の楽しみを伝えられるようになりたいと志は高い。

 和食のコースを用意し、前菜・造り・焼き物・煮物などから、食べたい物がチョイスできる。これからの季節は、ホタルイカやサクラエビ、山菜も出始め、春ならではの食材を使い、来店者の要望に応える。

 全国各地の旬も意識し、旬の食材を一番良い形で提供。良い魚を仕入れて料理し、食べて美味しいと喜んでもらえた時が一番嬉しい時でもある。

 「10年以上前に小樽に来て、右も左も分からない中、自分の料理でここまでやってきた。応援してくれた人や沢山のアドバイスがあり成長できた。10年前とはかなり違っている」と話す。

 「もっと良い料理を出し、期待に応えられる職人になりたい」と、今後を語り、「和食料理店は、寿司屋に比べるとまだまだ弱いが、美味しい魚とお酒を一緒に楽しんでもらいたい。和食の良さや楽しみ方をもっと分かってもらいたい」とPRした。

旬味創作はしをね

小樽市花園5-7-3
電話:0134-24-8187
営業時間:17:00~23:00(L.0 22:30)
定休日:不定休

2017年3月のベストマスター
Hairmake U-YU & eye lash salon me / カット館

金田 翔太マスター

 Hairmake U-YU & eye lash salon me(稲穂3)の店長・金田翔太さん(28)は、美容師一筋8年目の頑張り屋の小樽っ子。常に向上心を持ち、仲間とともに店を支えている意識の下、優しい笑顔で迎えてくれる。

 当社の樽っ子の笑顔・でも紹介している。その中で、高校生の頃に通っていた美容室のスタイリストの魅力に憧れ、美容の道へ進むことを決意。生まれ育った小樽で腕を磨くと宣言する通り、小樽でコツコツと頑張っている。

 2011(平成23)年に現在の美容室に入社、その後、店長となり、併設するカット館とeye
lash salon me(まつ毛エクステ)の店長も兼ねている。

 同美容室の親会社・株式会社カミト(山下大器代表取締役)は、札幌でも美容室を展開中で、技術の向上や流行の勉強にもなると、スタッフの業界コンテスト出場に力を入れている。

 金田店長も、数々のコンテストで活躍。「2013 HDC Photo Contest」で2年連続グランプリに輝き、地方の美容師からも厚い信頼があり口コミも多いと、山下オーナーも認めている。

 店内での金田店長の仕事は、カット・カラーリング・パーマなど、美容師全般の仕事を丁寧にこなす。ダメージが少ないオリジナルのデザインを学び、今年のヘアカラーとカラーリングを合わてデザインし、ダメージケアを重視したメニューを勧めている。

 美容師の魅力を尋ねると、お客さんからも「ありがとう」と言ってもらうことが多く、やりがいを感じる時だという。

 「一緒に店を支える職場の仲間は大切な存在。日本一の美容室にすることが目標!」と目を輝かせた。

 「コンテストで好成績を修めたスタッフが集まり、気に入ったヘアースタイルに応じる。お客さんの年齢も上がり、白髪が目立ってきたと思ったら、明るいヘアカラーで染めることも可能。一度お試しを!」とPRした。

Hairmake U-YU & eye lash salon me / カット館

小樽市稲穂3-8-17(中央眼科向い)
電話:0134-64-1801
営業時間:
平日:10:00~19:00 予約優先
土・日・祝祭日10:00~18:00
定休日:月曜日

お店のHP
2017年2月のベストマスター
居酒屋・イタリアン てっら(terra)

相松 謙輔マスター

 都通り商店街の小路に「居酒屋・イタリアンてっら(terra)」が、2016(平成28)年10月8日(土)にオープンした。店主の相松謙輔さんは、小樽出身の33歳。

 洋食の料理人となり、いつかは自分の店を持ちたいと思っていたところ、タイミング良く条件の合う店舗を見つけた。

 気軽に入れるようなイタリア料理中心の洋食居酒屋で、イタリア語で「地球・大地」を意味する「 てっら(terra)」を店名とした。

 メニューも豊富、酒を飲みながらゆっくり料理を味わってもらいたいと、仕入れから仕込みまでこつこつと仕事に励み、カウンター席に座った客との会話を含め接客もこなす。

 店内は、1階にカウンター席があり、2階に4人かけのテーブルが3つ。4,000円飲み放題付き4~20名で、宴会予約を受け付け中。

 ランチメニューのてっらのナポリタンは、強めのトマトクリームが特徴。旬の野菜やその日に入手した食材でパスタを提供。ランチ人気NO.1メニューは“本日のパスタ”。最近ではカキと生のりのパスタを提供した。

 夜は、モッツァレラチーズとバジルとトマトを使ったカプレーゼ、魚を使ったイタリア版水炊きのアクアパッツア、パルマ産プロシュート(生ハム)など、イタリアン定番メニューが並び、イタリアンソースに絡めたから揚げなど、酒の肴になる居酒屋料理も用意している。料理に合うワインは、店主に尋ねてみよう。

 女性客の利用も多く、また来てもらえるように、料理は美味しく、居心地の良い空間を心がけているという。天気で左右されやすく、荒天だと客足も減るのが悩みの種。春が待ち遠しいひとりだ。

 まだ開店して3ヶ月と少し、店主になって初めて知る苦労もあるが、日々努力を重ねている。「思いを込めて料理を提供しています。ぜひご来店を!」とPRした。

居酒屋・イタリアン てっら(terra)

小樽市稲穂2-13-16
電話:0134-29-0711
営業時間:ランチ11:30~14:00・ディナー17:30~22:00
定休日:日曜日

お店のHP
2017年1月のベストマスター
食酒堂×ギャラリー想天坊

吉岡 祐マスター

 掖済会病院(稲穂1)向いの小路を少し入った右側の元すし徳があった店舗に、食酒堂×ギャラリー想天坊(そうてんぼう)が、2016年3月7日にオープンした。店主の吉岡祐さんは、小樽出身の36歳で独身。

 高校卒業後18歳で小樽を離れ、35歳までに自分の店を持ちたいという目標を持ち、コツコツと自分の道を歩んできた。1年半前に故郷小樽に戻り、36歳まであと3ヶ月というところで達成、人生初の店主となった。

 かつて住んでいた新潟県にある地酒の名前「想天坊」から店名をとった。最初に見学に行った酒蔵で、仕事が終わった後に仲間とよく飲み、思い出深い酒。コクがあり、女性客に人気があるという。

 小樽に戻ってから開業まで短期間であったが、小樽市主催の「小樽商人塾」で商売のノウハウを学び、物件も市から紹介された。

 自分が客として行きたいと思う店の雰囲気・メニューを創り、それに合わせた酒を用意。食事を楽しんでくれれば嬉しい。

 店内には、吉岡さんの父・正晴さんが制作したモダンなステンドグラスの作品12点を展示するギャラリーがある。上品なデザインの作品が並び、ステンドグラスを施した写真立てやアクセサリー、ランプも展示販売し、来店客の目を楽しませている。

 吉岡さんがデザインしたというカウンターには8席と4人掛のテーブル2つを、1人で切り盛りするには訳がある。かつて大勢の従業員がいる場所で働いた時は、自分が作った料理を他の人が運んでいた。自分の料理を、お客さんがどう反応しているか、間近で感じたくなり、良くても悪くてもすべてひとりじめしたくなった。料理も配膳も、おもてなしすべてを自分でしたくなったからだ。

 店内のボードには、吉岡さんが考えた創作メニューがズラリと書き込まれている。から揚げがカレー味だったり、おしゃれなバジル風味のポテトフライや、鶏軟骨入りつくねは甘ダレと月見で頂くなど、吉岡シェフの魔法が掛けられている。もちろん、ソースもドレッシングも手作りで、手間隙かけている分、ちょっとお待たせしてしまうこともしばしば。

 店を持つ夢を叶えた吉岡さんのさらなる夢を尋ねると、「胸にしまっておきたい」とのこと。何度か通って夢を聞き出したくなる。

 「お待たせしてしまうこともあり、ご迷惑をかけてしまうが、その分、気持ちを込めて調理し、納得のいくものを提供している。一度ご来店を」とPRした。

食酒堂×ギャラリー想天坊

小樽市花園1-4-23
電話:0134-22-3470
営業時間:ディナー17:30~お客様のいる限り(最終入店20:30)
定休日:日曜日・祝日
宴会(最大8名まで)要予約